ジョーンズ法に準拠した米国初の根固石設置船「Acadia」進水

ジョーンズ法に準拠した米国初の根固石設置船「Acadia」進水 洋上風力発電
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ジョーンズ法に準拠した米国初の根固石設置船「Acadia」進水

2025年7月16日、ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるHanwha Philly ShipyardでGreat Lakes Dredge & Dock Company(GLDD)向けとなるSRIV(Subsea Rock Installation Vessel:根固石設置船)「Acadia」の進水式がおこなわれました。

「Acadia」は、ジョーンズ法に準拠した米国初のSubsea Rock Installation Vesselとして建造されており、2026年初頭に引き渡し予定。

10,000トンの岩石を積み込むことが出来る船倉2つで最大20,000トンの積載量があり、DP2の自動船位保持装置(ダイナミックポジショニングシステム)やactive heave compensated fallpipeと呼ばれる波浪による動揺を補正する機能を備えた落下管を搭載。洋上風力タービン基礎や海底ケーブル、パイプラインの洗掘防止対策で海底に岩石を設置することができる。

「Acadia」進水の情報で気になった点がひとつ。2024年5月の起工式がおこなわれた時点で建造場所は ”Philly Shipyard” でしたが、”Hanwha Philly Shipyard” に変わっていました。調べてみると、2024年6月にPhilly Shipyardは、Hanwha Systems および Hanwha Ocean と1億ドル(約155億円)で株式売買契約を締結したことが発表されており、2024年末に買収完了。買収により名称が変更になっていたようです。

Subsea Rock Installation Vessel「Acadia」建造タイムライン
  • 2023年7月
    Steel Cutting Ceremony(鉄鋼切断式)

    バイデン大統領 臨席

  • 2024年5月
    Keel Laying Ceremony(キール敷設式、起工式)
  • 2025年7月
    Launching Ceremony(進水式)
  • 2026年
    Delivery(引き渡し)予定

根固石設置船「Acadia」

根固石設置船(Subsea Rock Installation Vessel)の完成イメージ
出典:Ulstein
船名Acadia
長さ140.5m
34.1m
深さ10.7m
喫水7.0m
航行速力12ノット
推進スラスター2×2,500kW
格納式スラスター2×1,200kW
トンネルスラスター2×900kW
DPSDP2
船倉容量20,000トン
宿泊設備45人

「Acadia」の船体寸法は長さ140.5m、幅34.1m、深さ10.7m。自航式でDP2の自動船位保持装置を搭載し、船倉容量は20,000トン。船体設計を手掛けているのはUlstein

【動画】「Acadia」進水の様子

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