中国で最大25MWの洋上風力発電プロジェクト建設承認を発表
2024年1月11日、福建省発展和改革委員会は「国家洋上風力研究試験基地である長楽沖合のゾーンDおよびEにおける洋上風力発電実験プロジェクトの承認」を発表し、プロジェクト建設に同意したという。
明らかにされた事業内容によると、設置が計画されている洋上風力タービンは20基。出力は4種類で16MW級を2基、18MW級を3基、20MW級を10基、25MW級を5基という内訳になっている。どれも現状では世界最大クラスの洋上風力タービンとなっていますが、最も驚くべき点は25MW級の設置が計画されているということ。
現時点で世界最大出力は20MW、開発段階で22MW
出力25MWの洋上風力タービン設置を計画していますが現段階ではこの世に存在しておらず、今後開発が進められていくという状況。ですが、ある程度開発の目途は立っていると考えると、やっぱり驚くべき事態。
2023年12月に中国の風力タービンメーカー明陽智能(MINGYANG SMART ENERGY)が出力18~20MWの「MySE 18.X-20MW」を発表し、現時点では世界最大出力となっています。そして、2023年10月にはさらに巨大な出力22MWの洋上風力タービン「MySE 22MW」の開発を明らかにしており、2024年から2025年の間に開発がおこなわれる予定で、そのローター直径は310m以上になるという。
25MWの洋上風力タービンとなるとさらに開発がもう1段階上のステージに上がっていなければならない。今回の「長楽沖合ゾーンDおよびEにおける洋上風力発電実験プロジェクト」は承認から2年以内の着工もしくは最長1年の着工延期が条件として謳われているので、2027年初頭にはプロジェクト着工というタイムスケジュールを考えると開発期間に余裕は無さそう。
プロジェクト総投資額は495億円
プロジェクトの総投資額は24.5億元、日本円に換算すると495億円(1元=20.2円として換算)。中国の福建省福州市平潭島北東部の海域に建設する予定。
事業をおこなうのは、5つの企業で構成される福建華億新能源科技有限公司(福建华亿新能源科技有限公司)。
構成企業 | 出資割合 |
---|---|
華電新能源集団股份有限公司 | 47% |
福建省億力集団有限公司 | 38% |
中国電力科学研究院有限公司 | 8% |
中国電建集団福建省電力勘測設計院有限公司 | 4% |
福州城市産業投資集団有限公司 | 3% |
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