ベトナムで座礁した貨物船「New Energy」の救出作業
2023年11月14日にベトナムで砂浜に座礁した貨物船「New Energy」を離礁させるための救出作業がおこなわれています。
全長160mの貨物船「New Energy」は積荷の鉄鉱石14,000トンを荷揚げしたあと、クアンガイ省のDung Quat portで停泊していたところ強風により流されて、クアンナム省ヌイタイン県タムギア社の砂浜に座礁したという。
報道されている情報によると、貨物船「New Energy」には27トンの重油が積まれており、周辺海域へ油が流出する恐れがあることからこれまでにも離礁作業が何度かおこなわれたようですが上手くいかなかったという。そして、新たな離礁方法として船体が座礁している周囲の砂を浚渫するという方法を採用。座礁した船体周囲の浚渫により浮力を増加させた上で引っ張り出すという計画が実行に移されたようです。
貨物船「New Energy」
船名 | New Energy |
総トン数 | 10,337トン |
載貨重量トン | 14,603トン |
長さ | 160m |
幅 | 22m |
船籍 | ベトナム |
建造年 | 2004年 |
離礁に向けて6,000立方メートルの砂を浚渫
貨物船「New Energy」を離礁させるため幅30m、長さ300mにわたって6,000立方メートルの砂を浚渫する作業が2024年1月10日開始されたようです。作業には4日ほどかかるという。
砂浜の砂なのでポンプ浚渫による施工は難しくなさそうですが、波が打ち寄せてくる場所なので浚渫した部分がすぐに波で埋め戻されることが予想される。大丈夫なんでしょうか。
6,000立方メートルの浚渫というと結構なボリュームのように感じますが幅30m、長さ300mという浚渫面積で割ると約67cmしかない。砂浜なので断面が三角形になるとしても陸側の浚渫深さは約1.4mほど。積荷を下ろしたばかりで空荷の状態とは言え、完全に浮上させるという訳ではないようです。
浚渫作業が終わると次の段階として、ボートによる船体を曳き出す作業に入る予定。近日中に救出作戦の結果は分かると思うので続報が報道されれば記事で取り上げます。
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