中国の福建省沖で座礁した貨物船の船体が折れる事故

中国の福建省沖で座礁した貨物船の船体が折れる事故 事件・事故
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中国の福建省沖で座礁した貨物船の船体が折れる事故

事故により船体中央部が折れた貨物船「华德858」
出典:龙de船人

2025年12月3日18時40分、福建省の興化湾にある小日島北方海域でばら積み貨物船「华德858」(HUA DE 858)が座礁して船体が折れるという事故が発生。

12月5日に福州市海上捜索救助センター(福州市海上搜救中心)が発表した内容によると、福州海事局は事故発生を受けて直ちに関係部隊を調整し、事故現場付近の緊急対応と航行管制を実施。乗組員12人は救助され、無事に陸上へ移送。事故原因は現在調査中だという。

ばら積み貨物船「华德858」は長さ96.9m、幅15.8m、載貨重量トン数5,035トン、2008年建造。

福州海事局は興化湾の小日島付近を航行する船舶に対し、見張りを強化して安全な距離を保ち、事故が発生した海域を秩序正しく通過するよう勧告している。

事故発生までの航跡

ばら積み貨物船「华德858」のAIS情報によると、2025年11月28日に河北省 唐山市 曹妃甸区そうひてんくを出港して海南省 海口市へ向かい12月6日到着予定で航行。

事故直前にあたる12月3日18時26分のAIS情報では、座礁位置から約300m手前を10.2ノットで航行しているデータが確認できました。

中国で報道されている情報によると、曹妃甸区を満船状態で出港したと報じられています。事故により船体が中央部で折れているため、油の流出に加えて船倉内の貨物流出が懸念される。何を運んでいたのか、貨物の詳細が気になるところ。

事故後のAIS情報

12月7日時点のAIS情報
出典:Marinetraffic

MarinetrafficのAIS情報では、ばら積み貨物船「华德858」が座礁している位置には ”HUADE 858 WRECK” と表示されており、タグボートや建設支援船による作業がおこなわれている模様。

座礁現場には建設支援船「联合正力」(LIAN HE ZHENG LI)とタグボート「LV YUAN TUO 6」が到着していました。建設支援船「联合正力」は12月4日04時ごろ、タグボート「LV YUAN TUO 6」は同日12時ごろ現場に到着。

建設支援船「联合正力」
出典:正力海洋工程有限公司

建設支援船「联合正力」の情報は正力海洋工程有限公司のウェブサイトに掲載されており、船種には潜水支援船と記載されている。船体寸法は長さ73.6m、幅25m、深さ5.4m。掲載情報では260トンクローラークレーンを搭載しているとなっていますが、現在も搭載しているのか不明。

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