漁業取締船「白鷺」引き揚げ完了、保管場所へ曳航
2024年6月11日13時過ぎ、岡山県笠岡沖で沈没した漁業取締船「白鷺」の船体はタグボートによって保管場所への曳航が開始された。非公表の保管場所へは12日の朝に到着する見込み。前日の10日には、深田サルベージ建設の2,200トン吊り起重機船「駿河」によって水深約19mから船体が引き揚げられ、船内の排水や破損した部分の修復がおこなわれていました。
「白鷺」が座礁・沈没したのは5月21日だったので、事故発生から21日後に沈没した船体撤去を完了。船体の油抜取り作業は5月27日に完了していますが、台風襲来によって被害が拡大する前にサルベージ作業を完了できて、ひと安心。
- 2024年
5月21日座礁事故発生、その後船体は沈没 - 5月27日漁業取締船「白鷺」の油抜取り作業終了
- 6月10日船体引き揚げ
6月9日に予定していた引き揚げ作業は天候不順のため1日延期
- 6月11日保管場所へ船体の曳航開始
保管場所は非公表
第六管区海上保安本部発表の「白鷺」撤去情報

出典:海上保安庁 | 第六管区海上保安本部
今後の方針は未定
引き揚げられた船体は、水島海上保安部によって損傷状況が調査されるとともに業務上過失往来危険の疑いで捜査が進められるという。「白鷺」を今後どうするかについては、未定。
「白鷺」船体がどうなるのか、という今後の方針以外にも ”なぜ座礁事故が起きた?” というのも気になります。
5月23日に開かれた水産庁による説明会では、現場海域に岩礁があると分かっており「通常の航行ルートではなかった」ということが明らかにされていますが、航行ルートを外れた原因については明らかにされていません。座礁する恐れがあると分かっていながら、通常の航行ルートを外れたのはどのような経緯だったのか。
水産庁のコメントとして「事故を重く受け止めており、再発防止に取り組む」と報じられています。再発防止に事故原因の分析は不可欠なことなので、問題点を洗い出した上で類似事故が起きないように水平展開してもらいたい。
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