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陸自ヘリ事故のサルベージ作業に向けて「新世丸」が現場海域へ

陸自ヘリ事故のサルベージ作業に向けて「新世丸」が現場海域へ 事件・事故
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陸自ヘリ事故のサルベージ作業に向けて「新世丸」が現場海域へ

陸自ヘリ事故から3週間 サルベージ作業船が現場海域へ

https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20230427/5090022943.html

 陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島の周辺で消息を絶ち、乗っていた隊員10人が行方不明になった事故で、伊良部島北側で発見された機体主要部の回収に向けDPS搭載の多目的作業船「新世丸」が現場海域へ向け出動。

 2023年4月26日午前11時頃に鹿児島港を出港した「新世丸」は、およそ12ノットの速力で宮古島へ向かい、4月28日午前7時頃に到着。現地海域では、ROV(遠隔操作型無人探査機)を使用した機体などの調査が始まる予定で、機体の引き揚げにあたって「飽和潜水」を行う潜水士の作業拠点にもなると見られる。

 早ければ29日にも引き揚げが行われる可能性があるという。

飽和潜水とは?

 飽和潜水とは、大深度での潜水を実現するための技術で、100m以上の深度でも安全に長時間の潜水活動が可能。

 同じ圧力下で人体に溶け込むガスの量は一定であることから、再圧室などで潜水深度と同等の高圧環境下に滞在し、それ以上人体にガスが溶け込めない飽和状態になった上で、ベルなどを使用して圧力環境を維持したまま潜水深度へ移動し潜水作業を行う。

 高圧環境下から大気圧環境へ出る時に、体内に溶け込んだ窒素ガスなどが過飽和状態になり気泡として体の中に現れる現象を減圧症といい、大深度に潜水するとき最も大きな脅威となる。

 陸上自衛隊は4月21日に入札を行い、墜落したヘリコプターの機体主要部回収について「深田サルベージ建設株式会社」のグループ会社「オフショアエンジニアリング株式会社」と10億円余りで契約し、引き揚げに向けた準備を進めていた。

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DPS搭載 多目的作業船「新世丸」

DPS搭載 多目的作業船「新世丸」
出典:OFFSHORE ENGINEERING

 DPSを搭載した多目的作業船「新世丸」は、ROV「はくよう3000」の母船としてもその能力を発揮。ROV(Remotely Operated Vehicle)と呼ばれる遠隔操作型の無人探査機「はくよう3000」は、名前の通り水深3,000mまで潜水可能。形状は長さ3.02m、幅1.8m、高さ1.96mの直方体で重量は約5.5トン。

 マニュピレータ―と呼ばれる可動関節を持ったロボットアームを2本搭載しており、比較的小さなパーツであれば引き揚げが可能。最大可搬重量は左腕が250㎏、右腕が454㎏となっており、左右で能力に差がある。「はくよう3000」は右利き。

マニュピレータ―の能力
  • 左腕 7関節、最大250㎏可搬(最大リーチ時:68㎏可搬)
  • 右腕 7関節、最大454㎏可搬(最大リーチ時:122㎏可搬)
船名新世丸
総トン数 697トン
長さ60.98m
11.8m
深さ5.45m
定員40名
建造年月 2001年5月
「新世丸」の概要
ROV「はくよう3000」
出典:FUKADA SALVAGE & MARINE WORKS
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世界のサルベージ オペレーション

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