1,600トン吊りSEP起重機船「屹海一号」引き渡し

1,600トン吊りSEP起重機船「屹海一号」引き渡し 起重機船、クレーン船
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1,600トン吊りSEP起重機船「屹海一号」引き渡し

2025年9月26日、江蘇省南通市で1,600トン吊りSEP起重機船「屹海一号」(Yi Hai Yi Hao)の命名・引き渡し式がおこなわれました。

SEP起重機船「屹海一号」は引き渡し後、台湾の合騏工業股份有限公司の子会社にあたる屹海風電科技股份有限公司が運航する予定。2024年5月に設立した屹海風電科技は、台湾に本社を置き洋上風力発電船団を運営する海事サービス会社。フリート拡張計画として、SEP起重機船の取得に続き、2026年から2028年の3年間で多目的支援船を毎年1隻ずつ建造し、洋上エンジニアリング実施能力を継続的に強化する計画を明らかにしている。

1,600トン吊りSEP起重機船「屹海一号」の概要

SEP起重機船「屹海一号」の船体寸法は長さ123.55m、幅48m、深さ9.5m、レグ長さ120mで最大作業水深は70m、宿泊設備は100人分。最大吊り上げ能力1,600トンのメインクレーンを搭載しており、1,600トン吊りのメインフックは揚程150m、ブーム先端にある350トン吊りの補助フックは揚程170m。

船尾に2,400kWのアジマススラスター3基と船首に2,000kWのトンネルスラスター2基を搭載しており、航行速力は7.5ノット、DPS(自動船位保持装置)の階級はDP2。

甲板強度15トン/m2、3,500m2の貨物スペースには14MW風力タービン2基分の部材を積載可能。

報じられている情報によると、建造費用は約9億3,400万元、日本円に換算すると約196億円。

船名屹海一号
クレーン能力メイン:1,600トン
補助:500トン
揚程メイン:150m(甲板上)
補助:170m(甲板上)
長さ123.55m
48m
深さ9.5m
貨物スペース3,500m2
甲板強度15トン/m2
スラスターアジマス 2,400kW 3基
トンネル 2,000kW 2基
速力7.5ノット
DPSDP2
宿泊設備100人

なぜか日本の石垣島へ

SEP起重機船「屹海一号」のAIS情報を確認すると、9月28日に江蘇省南通市を出発した後、10月2日に日本の石垣島へ来ていました。AISの船名は「Yi Hai Yi Hao」ではなく「ARTEMIS 1」となっていますが、IMO番号は同一なので間違いないと思われます。石垣島へ寄港した理由は分かりません。

SEP起重機船「屹海一号」は、10月2日同日に石垣島を出発して台湾の安平港へ向かっていました。到着予定は10月5日。

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