DEMEが浙江省舟山市にあるPaxOceanの造船所でOCV建造

2025年9月19日、DEMEは進化する世界の洋上風力発電市場に対応するため、新たなOCV(Offshore Construction Vessel:洋上建設船)の建造を発表しました。
DEMEのプレスリリースによると、新造OCVは中国の浙江省舟山市にあるPaxOceanの造船所で建造され、2028年に引き渡し予定。投資額は5,000万~1億5,000万ユーロ、日本円に換算すると90億~260億円。DEMEが既に保有しているケーブル設置船「Living Stone」「Viking Neptun」を補完するという。
船体設計はノルウェーのSalt Ship Designによるもので「Salt 310 OCV」をベースにしており、将来の燃料柔軟性を考慮したメタノールに対応した設計となっている。船体寸法は長さ123m、DP2の自動船位保持装置(DPS)を備え、AHC(Active heave compensated)と呼ばれる波浪による上下動を補正する機能が付いた150トン吊りのクレーンを装備。作業で使用するROV2基の格納庫や1,000kWhのハイブリッドバッテリーシステムも備えており、収容人員は最大123人。ケーブルカルーセルは、船底に2,500トン2基で構成されている。
五洋建設向けケーブル敷設船の船体設計もSalt Ship Design

出典:PENTA-OCEAN CONSTRUCTION
Salt Ship Designは、2024年12月に五洋建設が建造を発表した大型自航式ケーブル敷設船についても船体設計を手掛けている。
五洋建設は、建造についてもDEMEと同様にPaxOcean Groupと契約している。2023年9月に引き渡しがおこなわれた1,600トン吊りSEP起重機船「CP-16001」と同じようにインドネシア又はシンガポールで建造するものと思い込んでいましたが、五洋建設の新造大型自航式ケーブル敷設船も中国で建造する可能性ありそう。
建造船 | 船体建造 | 建造契約 | 完成・引き渡し |
---|---|---|---|
大型基礎施工船(HLV) | Seatrium (シンガポール) | 2025年1月 | 2028年5月(予定) |
ケーブル敷設船(CLV) | PaxOcean Group (シンガポール) | 2024年12月3日 | 2028年2月(予定) |
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