イタリアで乗員乗客85人を乗せたフェリーがあわや沈没の危機

イタリアで乗員乗客85人を乗せたフェリーがあわや沈没の危機 事件・事故
スポンサーリンク

イタリアで乗員乗客85人を乗せたフェリーがあわや沈没の危機

2024年6月12日、イタリアのトリエステ湾を航行していたフェリー「Audace」であわや沈没の危機という緊迫した事態が発生。

フェリー「Audace」は、トリエステとグラードを結ぶ約34km(約18海里)の区間に就航しており、事故当時はグラードを出発してトリエステへ向かっていました。Guardia Costiera(イタリア沿岸警備隊)によるX投稿の映像では、前側が少し沈み船体が傾いている様子を確認することができる。何らかの理由で浸水したことにより船体が傾いてしまったようです。

船には乗客81人と乗組員4人の合わせて85人が乗船していましたが、全員が救助されて無事。フェリー「Audace」の船体も沈没することなく、タグボートでSan Giorgio di Nogaroの港内へ曳航されました。

船首側が少し沈んだ状態のフェリー「Audace」
X | Guardia Costiera(@guardiacostiera

フェリー「Audace」

船名Audace
長さ28m
8m
建造年2023年
フェリー「Audace」
出典:MarineTraffic | Claudio Ritossa

事故後の船体検査で浸水につながる破損は見つからず

APT Goriziaのプレスリリース【2024年6月13日掲載】

Linea marittima Trieste Grado: le precisazioni di APT

(トリエステ・グラード航路:APTからの説明)

https://www.aptgorizia.it/avvisi-home/linea-marittima-trieste-grado-le-precisazioni-di-apt/

フェリーを運航するAPT Goriziaはプレスリリースで、事故に関する説明をおこなっています。

異常な量の浸水に気付いたフェリーの船長は、直ちに港湾局への救助要請と関連する手続きを実施。荒天による波と風の中、沿岸警備隊などによって乗客乗員は全員が救助され医療チームの検査を受診。そして、フェリーはSan Giorgio di Nogaroの港内へ曳航され、船体検査を実施。結果は、波浪で船体が叩きつけられた衝撃による裂傷は確認されたものの、浸水につながる破損はみられなかったという。損傷の原因と程度を確認するため、所轄官庁による必要な追加調査が進められている。

波が高い中を航行していたフェリーで浸水していることから、考えられる浸水原因として波で打ち付けられた船体に亀裂が生じる以外に高い波が船首側から直接船内に流入する ”海水打ち込み” という浸水が考えられますが、現段階では船体破損による浸水の可能性は完全に否定された訳でもなさそう。プレスリリースはイタリア語で記載されており、そのままグーグル翻訳で日本語にすると浸水につながる亀裂の有無はよく分からない。イタリア語 → 英語 → 日本語という流れで翻訳した結果、初期の船体検査では浸水につながる亀裂は見られなかったという内容。なので信頼性は低いです。気になる方は直接プレスリリースをお読みください。

建造されて間もないフェリーで起きた事故。原因については調べが進められているということですが、船体の構造的な要因の他に運航基準が順守されていたのかという点も含めて調査する必要があるのかも。

スポンサーリンク
興味深い海の世界

あらゆるものが巨大な海の世界。
なかでもインパクトの強い画像を中心に海の世界を紹介。

スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました