シンガポールの油流出事故、流出量は400トンにのぼると推定

シンガポールの油流出事故、流出量は400トンにのぼると推定 事件・事故
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シンガポールの油流出事故、流出量は400トンにのぼると推定

MPAのCEO Eng Dih TeoによるLinkedIn投稿(2024年6月17日投稿)

Dredger Vox Maxima reportedly lost steering and engine power before alliding with bunker vessel Marine Honour, causing a rupture in one of its oil cargo tanks, releasing half the volume (~ 400 metric tonnes) of low-sulfur fuel oil into the sea. The other half was contained and isolated. All crew are safe.

(報道によると、浚渫船「Vox Maxima」は操舵力とエンジン出力を失い、燃料船「Marine Honour」と衝突して石油貨物タンクの1つが破裂し、低硫黄燃料油の半分(約400トン)が海に流出した。残りの半分は封じ込められ隔離された。乗組員は全員無事。)

LinkedIn | Eng Dih Teo(Chief Executive, Maritime and Port Authority Singapore)

2024年6月17日、シンガポールの Pasir Panjang Terminal で6月14日に発生した船舶衝突および油流出について、シンガポール海事港湾管理局(MPA)のCEOであるEng Dih Teo氏はLinkedInへの投稿でおよそ400トンの低硫黄燃料油が流出したと報じられていると述べた。

これまでに衝突事故で流出した油の量について数値に言及した情報は発表されていません。当局による公式な発表ではなく、さらに報道情報を引用した情報ですが、MPAのCEOが投稿していることから一定以上の精度をもった数値と認識できる。

投稿内容では ”~400トン” という書き方がされているので、最大400トンという意味なのかも。回収量を集計するのは困難で誤差も大きくなることから、事故の前後でタンカー「Marine Honour」に積まれていた積荷の量を確認した結果である可能性が高い。

オイルフェンス追加設置と油回収システムの追加配備

2024年6月17日にMPAが公開した油処理に関する情報によると、これまでに設置している1,500m分のオイルフェンスに加えて1,600m分のオイルフェンス設置準備が進められており、6月18日に設置がおこなわれる予定。オイルフェンスの追加設置は油の流入を防ぐという目的に加えて、既に漂着している油が拡散しないように封じ込めるという目的があり、回収・清掃作業をおこなう上で重要な役割を果たすという。

海面上に漂っている油の回収には、Current Buster System と呼ばれる2隻のボートで曳航する方式の回収措置が使用されている。今後、数日間でさらに多くの回収船動員が予定されているそうです。

油の漂着が確認されている各所では、事故翌日の6月15日からシンガポール国家環境庁(NEA,National Environment Agency)によって大気のサンプリング検査を実施。一般市民と油の回収・清掃作業をおこなう人員の安全確保という目的があり、ベンゼン、トルエンなどの揮発性有機化合物の濃度測定がおこなわれている。これまでのところ、汚染地域の検査結果は安全レベルを十分下回っているという。

砂浜に漂着した油の回収などをおこなうボランティアとして、これまでに約160人が派遣されている。

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