オランダのロッテルダム港にある大型コンテナ船用のバースに6つの「スマート ボラード」を設置。船舶係留時のボラードにかかる負荷などをリアルタイムで測定し、今後の岸壁築造やメンテナンスに活用することで、港をより安全で効率的なものにするという。
オランダのロッテルダム港で「スマート ボラード」設置
Port of Rotterdam Authority tests smart berth at ECT
(ロッテルダム港当局がECTでスマートバースをテスト)
https://www.portofrotterdam.com/en/news-and-press-releases/port-of-rotterdam-authority-tests-smart-berth-at-ect?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=hbrkanalen
ロッテルダム港の岸壁建設やメンテナンスを行うロッテルダム港湾局(Port of Rotterdam Authority)は、マースフラクテ(Maasvlakte)にある大型コンテナ船用のバースに6つの「スマート ボラード」を設置。
「スマート ボラード」とは?
オランダで係留システムなどの設計・製造を行うStraatmanと共同で開発した「スマート ボラード」の外観は一般的なものと似ており、外見だけでは違いはわからない。機能としては、船舶がボラードを使用した時にかかる負荷などをリアルタイムでモニタリングすることが可能で、ボラード負荷の他に係留ラインの方向や角度を測定。潮位や気象データ、AISデータなどの情報と共にログに記録され、データを利用することが出来るそうです。
画像を見るとボラード右側に細いケーブルが見えるので各種測定用機器は有線ケーブルを使用しているのかも。共同開発したStraatmanの掲載ページでは「スマート ボラード」をワイヤレスで操作することも可能としていますが、その場合データの収集と送信を行うスイッチボックスの設置が必要とのこと。
これまでに係留する船舶のボラードにかかる荷重を測定したデータは少なく、設置するボラード容量を決めるには接岸する船舶の大きさによって最大係留荷重を想定する必要がありました。
係船時、荷役中、停泊時、荒天時などあらゆる場面でボラードに作用する荷重をリアルタイムで尚且つ長期的に監視することにより蓄積されたデータは、運用プロセスの継続的な改善にも役立つとしている。
船舶の大きさや使用しているウインチから係留ラインにかかる荷重は想定できると思いますが、実際にどのような場面でどれだけの荷重がかかっているのか気になります。面白い試み。
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