大分ホーバークラフト別府湾周遊航路を今月中に就航、空港航路は年内
2024年11月18日、大分第一ホーバードライブの小田典史社長が大分市で会見を開き、11月中に別府湾を周遊する観光目的の不定期航路を就航、そして大分空港と大分市を結ぶ定期航路は年内の就航を目指す考えを示しました。
大分空港と大分市内を結ぶ海上交通アクセスとして2024年秋の就航を予定していたホーバークラフト。当初は2023年度中の運航開始を目指していましたが、2023年11月の操縦訓練初日に起きた事故を受けて運航開始時期を2024年秋に延期すると発表。その後も大分ホーバークラフトでは3件の事故が発生し、計4件の事故が起きています。
2024年11月15日に国土交通省九州運輸局は運航会社が申請した2つの航路に運航許可を出しましたが、運航開始に必要な運輸局の安全確認の検査を実施しなければならないため、具体的な就航日程について現時点では決まっていないという。
高い操船技術を求められるホーバークラフトを公共交通として運航する難しさ。操縦訓練中に起きた度重なる事故がそのハードルの高さを物語っている。しかしながら振り返ってみると、就航予定に大きく影響を与えた最初の要因はイギリスのGriffon Hoverworkで2023年4月ごろに起きたリフトファンの破損だったように思います。部品破損により1番船「Baien」で納期が50日遅延し、残りの2隻についても納期遅延が発生。
船名 | イギリス 出港日 | 日本 到着日 | 運搬日数 (英→日) | 到着から納入 までの日数 | 納入日 | 当初の 納入予定日 | 遅延日数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Baien | 7月15日 | 8月24日 | 40日 | 15日 | 9月8日 | 2023年7月20日 | 50日 |
Banri | 9月20日 | 11月8日 | 49日 | 9日 | 11月17日 | 2023年10月12日 | 36日 |
Tanso | 12月8日 | 2月15日 | 69日 | 5日 | 2月20日 | 2024年1月18日 | 33日 |
- 2023年
11月8日 - 2024年
3月21日 - 4月25日
- 7月5日2番船「Banri」西大分発着場でスロープ側面に衝突
大分第一ホーバードライブ小田典史社長 会見でのコメント
「別府湾周遊を先に11月中の就航を目指そうと思っております」
「定期航路であります空港アクセスについては便数が多いことなど、安全確認検査の項目が増えることも想定しており、準備をおこない運航を開始したい」
「1番最初の事故がやはり空港で起きていますので、まずその前に周遊で我々の安全性というものを一旦担保しておいて、そこから空港アクセスを始めよう。準備、安全を考えて順番を後にずらしたということなので正当な判断だと思っています」
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