大分ホーバークラフト2番船「Banri」でフェンス接触事故発生
2024年4月25日、大分空港と大分市内を結ぶ海上交通アクセスとして2024年秋の運航開始を目指す大分ホーバークラフトでまたしても事故が発生。
事故を起こしたのは2番船「Banri」。4月25日16時過ぎ、操縦訓練中に大分空港の進入路でフェンスに接触。スカート部分のゴムが破損したということですが、自航可能で航行には支障がないという。事故当時、乗船していた操縦士3人にケガは無い。
報道されている情報によると、大分第一ホーバードライブは26日も操縦訓練をおこない、2024年秋の運航開始を目指すという。
今回で訓練中の事故は3回目、すべて大分空港側の斜路付近で発生
大分ホーバークラフトで起きた訓練中の事故は、3回目。
初めて事故が起きたのは2023年11月8日の操縦訓練初日。事故により1番船「Baien」は後方の舵板や浮揚ファン支柱などを損傷し、約5カ月の修理が必要な状態に。当初予定されていた2023年度中の運航開始を延期する原因となり、大きな影響が出る結果になりました。
2回目と今回起きた3回目の事故はともに2番船「Banri」で発生。事故はこれまでに起きた3件すべて大分空港側の斜路付近で起きています。
- 2023年
11月8日 - 2024年
3月21日 - 4月25日2番船「Banri」大分空港でフェンスに接触
AISによる4月25日の「Banri」航跡
事故が起きた4月25日の「Banri」航跡データを見ると、大分空港への出入りを繰り返し訓練していることが確認できました。
- 8時30分頃西大分のターミナル 出発
- 9時過ぎ大分空港 到着
到着後、斜路への出入りを繰り返し訓練:21回
- 11時20分頃大分空港 出発
- 12時頃西大分のターミナル 到着
- 14時20分頃西大分のターミナル 出発
- 15時頃大分空港 到着
到着後、斜路への出入りを繰り返し訓練:11回
- 16時過ぎ事故発生
- 18時40分頃大分空港 出発
自力航行で西大分のターミナルへ向かった所でAIS喪失
これまでに起きた事故の発生位置からも分かるように大分空港側の離発着は難易度が高いようです。操縦訓練もその部分を重点的に実施しているようで、4月25日だけでも午前中に21回、午後に11回、1日で合わせて30回以上も出入りをおこなっていました。
こうも続けて事故が起きている原因はホーバークラフトの特性に起因しているのかもしれませんが、大分空港側の立地や形状といった要因も大きく影響していると考えられる。今後も操縦訓練を重ね、操縦士の練度を高めたところで運航を開始しても、ちょっとした風や潮流の影響により高い確率で事故が起きてしまいそうな予感がするのは気のせいでは無さそう。何か効率よく離発着の安全性を高める方法は無いものか・・。この問題を解決せず、操縦士の技術に頼ったままだと運航開始しても利用者数に大きく影響すると思いますけど、大丈夫かな・・。
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