北九州響灘洋上ウインドファームの事業者ひびきウインドエナジー株式会社は、各種工事の契約締結先を公表。海洋工事とジャケット式基礎の製作について五洋・日鉄エンジニアリング特定建設工事共同企業体と契約。
北九州響灘洋上WFの洋上工事は五洋・日鉄エンジニアリングが受注
2022年12月12日、北九州響灘洋上ウインドファームの事業者ひびきウインドエナジー株式会社は、各種工事の契約締結先を公表。海洋工事とジャケット式基礎の製作について五洋・日鉄エンジニアリング特定建設工事共同企業体と契約。
- O&Mとは、Operation and Maintenanceの略で、完成後の保守・運転を行うこと
- CTVとは、Crew Transfer Vesselの略で、作業員を輸送するための船舶
ジャケット式の風車基礎の製作は、石狩湾新港洋上風力発電事業と同様に日鉄エンジニアリングの若松工場で製作する予定。
名称 | 石狩湾新港 | 北九州響灘 |
水深 | 15~20m | 14m※ |
風車単機出力 | 8MW | 9.5MW |
ジャケット重量 | 750トン | ?トン |
ジャケット式基礎の寸法や重量は公表されていませんが、現在製作中の石狩湾新港洋上風力向けのジャケット重量は750トン。水深はあまり差がありませんが、搭載される風車タービンが北九州響灘洋上WFの方が少し大型なので1,000トン前後の重量になるのかも。
北九州響灘洋上ウインドファームの概要
北九州響灘洋上ウインドファームの工事開始時期は2022年度末の予定。なので2023年3月までには工事に着手する予定で、運転開始は2025年度の予定。設置する風車タービンはVestasの単機出力9.5MWのV174-9.5 MW、設置数は25基。
施工は五洋建設が保有するSEP起重機船
五洋建設の掲載記事によるとジャケット式の風車基礎及び風車タービンの設置には五洋建設が保有するSEP起重機船が使用される予定。現況で施工に使用されそうなSEP起重機船は2隻。800トン吊りの「CP-8001」と1,600トン吊りの「CP-16001」。
もう1隻、2025年春を目標に日本船籍化する予定のSEP船「Sea Challenger」がいますが、時期的に北九州響灘洋上ウインドファームの施工には間に合わない。
ジャケット重量を考慮すると可能性が高そうなのは「CP-16001」のような気がしますが、完成のアナウンスは無い状態。予定では2022年9月に完成・引き渡し、2023年4月から稼働開始でしたが、2021年12月の進水以降は進捗情報が途絶えています。どうなってるんだろう。AIS情報では11月初旬頃にSEA TRIAL(海上公試)を行っていたようですが、まだインドネシアの建造場所に留まったまま。
いずれにしても「CP-8001」、「CP-16001」のどちらかが施工を行う予定。
数か月後には着工されるのでその段階で分かりますが、先行杭は「CP-8001」で施工して以降の作業は「CP-16001」と入れ替わるという可能性もあるのかも。
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