自航式5,000トン吊りクレーン船「中天39」進水
2023年10月29日、上海振華重工が立洋海工向けに建造している自航式5,000トン吊りクレーン船「中天39」(Zhong Tian 39)の進水式がおこなわれました。
2022年11月に建造を開始、当初予定では2024年2月に完成・引き渡しでしたが、今回の進水を報じる中国の記事では完成予定について触れられていませんでした。さすがにあと4ヶ月で引き渡しというのは、少し厳しい工程かもしれません。
クレーン船「中天39」は、長さ215m、幅51.8m、深さ19m、最大喫水14m。固定吊りで最大5,000トン、旋回で3,500吊りのクレーンを搭載し、自航式で設計速力は9ノット。3,000kWのアジマススラスター×3基、3,000kWのトンネルスラスター×3基が備えられ、DP1の自動船位保持装置を搭載。
完成後は、主に洋上風力建設プロジェクトでの作業が想定されている。なかでも想定されているのは10MW以上の風車基礎のモノパイルやジャケット、洋上変電所の設置。
5,000トン吊りクレーン船「中天39」の概要
船名 | 中天39 |
クレーン能力 | 固定:5,000トン 旋回:3,500トン |
揚程 | 甲板上120m |
長さ | 215m |
幅 | 51.8m |
深さ | 19m |
甲板スペース | 4,000m2 |
甲板強度 | 15トン/m2 |
設計速力 | 9ノット |
DPS | DP1 |
進水式の画像背景に映る起重機船「洋翔」
定期的に姿を見せてくれる起重機船「洋翔」。
かつて寄神建設が所有し、日本国内では、4,100トン吊り「海翔」に次ぐ、吊り上げ能力4,000トンを誇っていました。いつの時点で中国へ売船されたのかは分かりませんが、独特な形状のフライングジブは、存在感が強いので遠目からでも簡単に識別が可能。
2022年にも、Jan De Nulの3,200トン吊りSEP起重機船「Voltaire」が中国を出港する時に登場してます。
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