巨大SEP船「Voltaire」初作業に向けて英国に到着

巨大SEP船「Voltaire」初作業に向けて英国に到着 洋上風力発電
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巨大SEP船「Voltaire」初作業に向けて英国に到着

名称Dogger Bank ADogger Bank BDogger Bank C
発電容量1.2GW1.2GW1.2GW
風力タービンGE Haliade-X 13MWGE Haliade-X 13MWGE Haliade-X 14MW
設置数95基95基87基
風車基礎モノパイルモノパイルモノパイル
完成予定2023年2024年2026年

 SEP起重機船としては世界最大のクレーンを搭載している「Voltaire」が初めての施工となる「Dogger Bank Wind Farm」での風力タービン設置に向けて英国のエイブル・シートン港(Able Seaton Port)に入港。ここで設置する風力タービン資材の積み込みをする予定。

 6月19日に更新されたJan De Nul のLinkedIn(ビジネス特化型SNS)の投稿によると、SEP船「Voltaire」の準備は完了し、「Dogger Bank Wind Farm」フェーズA、B、Cで建設を開始する準備は出来ていると述べている。

巨大SEP船「Voltaire」初作業に向けて英国に到着
3,200トン吊りSEP起重機船「Voltaire」
出典:Jan De Nul Group

 画像を見るとデンマークのエスビャウ港へ入港した時と比べて、地組したタワーを搭載する架台のような部材が5つ積まれているのが確認できます。

 搭載予定の風力タービンは、GE製の出力13MW「Haliade-X」 。それを1回の積み込みで5基分デッキに載せる計画なんでしょうね。日本最大のSEP船「BLUE WIND」でも、公表されているスペックで12MW級 3基分しか風力タービン資材を甲板に搭載できない。

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SEP船により多くの風力タービン資材を搭載するメリット

 日本国内で現在、建設が実施されている洋上風力発電所のような陸から見える沿岸ではなく、はるか沖合で建設している「Dogger Bank Wind Farm」では、SEP船に多くのタービン資材を搭載することで積み込みの為に港へ帰港する回数が減り工程短縮につながることは、なんとなく理解している。ですが、実際にどのくらい短縮が見込めるのかは、ぼんやり。現場ごとの条件によって変わるので一概には言えませんが、参考までに計算してみることに。

 「Voltaire」に5基分の風力タービン資材が搭載できる場合、3基分しか搭載できないSEP船との差がどれくらいになるのかを計算。条件として、風力タービン資材の積み込みをおこなう拠点港は英国のエイブル・シートン港、そこから設置する「Dogger Bank A」までの距離は約180kmなのでおよそ100マイル、航行速力は10ノットとして計算。設置基数は95基。

拠点港~設置場所までの移動にかかる所要時間

 100マイル ÷ 10ノット = 10時間、1往復に20時間かかる

5基分搭載の場合

 95基 ÷ 5基 = 19往復、移動にかかる時間は380時間(15日と20時間)

3基分搭載の場合

 95基 ÷ 3基 = 32往復、移動にかかる時間は640時間(26日と16時間)

 「Dogger Bank A」の条件で、SEP船に搭載する風力タービン資材基数に違いがある場合、5基と3基では約11日間の差が生まれます。結構な差ですね。

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SEP起重機船「Voltaire」のAIS情報

SEP起重機船「Voltaire」のAIS情報(2023年6月20日時点)

 SEP起重機船「Voltaire」のAIS情報を確認すると、6月5日にデンマークのエスビャウ港を出港して6月11日に英国のエイブル・シートン港へ入港。そして13日には出港し、「Dogger Bank Wind Farm」へ向かっている。

 そして、6月20日には「Dogger Bank Wind Farm」からエイブル・シートン港へ帰港する動きが見られるので、1サイクル目の自船に搭載していた数量分設置を完了させたのかもしれません。

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