知床観光船沈没事故
2022年4月23日に北海道斜里郡斜里町で発生した海難事故。観光船「KAZU I」が斜里町の知床半島西海岸沖で消息を絶ち、船内浸水後に沈没。乗員・乗客合わせて26名全員が死亡・行方不明。
知床観光船沈没事故 発生から引き揚げまでの経緯
- 4月23日
10時「KAZU1」ウトロ魚港を出港乗船者は子ども2人を含む乗客24人と、船長・甲板員の合計26人
- 14時~15時「KAZU1」沈没
- 4月29日掃海艇「いずしま」カシュニの滝付近で「KAZU1」発見
同艇搭載のROVにて水深120メートルの海底で「KAZU1」の文字を確認
- 5月2日海上保安庁は「日本サルヴェージ」と行方不明者の捜索について契約
費用は8億7700万円。「新日丸」が鹿児島港を出港
- 5月3日ROVにより初めて船内の様子を確認
一方、北海道警察のROVが操作不能に陥り、船内入口付近で回収不能に
- 5月7日「新日丸」知床半島沖へ到着
- 5月8日「新日丸」無人潜水探査機「はくよう」を使い捜索、調査活動を開始
- 5月10日作業台船「海進」と曳船「早潮丸」が福岡県の門司港を出港
「海進」には飽和潜水の為の機材を搭載
- 5月17日「海進」「早潮丸」網走港に到着
- 5月19日「海進」沈没現場到着、飽和潜水で「KAZU1」船内を捜索
- 5月23日「海進」による「KAZU1」引き揚げ作業開始
飽和潜水による吊具セット後、船体を海面付近まで引き揚げることに成功
- 5月24日「海進」による「KAZU1」曳航中に船体が水深182mへ落下
落下場所はウトロ漁港沖。吊具のナイロンスリング5本中2本が破断。
- 5月26日「海進」による2度目の「KAZU1」引き揚げ作業開始
ROVによる吊具のセット後、船体を海面まで引き揚げることに成功。その後、ウトロ沖の水深の浅い場所へ曳航。
- 5月27日「海進」甲板上へ「KAZU1」船体を引き揚げ、網走港へ着岸
- 6月1日網走港の岸壁に「KAZU1」船体を陸揚げ