アメリカのエネルギー省は、国内における洋上風力発電の展開を加速及び拡大するため、2050年までに110GW以上の設置を目標とする戦略を発表。
米国エネルギー省が2050年までに洋上風力110GW以上の戦略
DOE Releases Strategy to Accelerate and Expand Domestic Offshore Wind Deployment
(DOE、国内の洋上風力発電の展開を加速および拡大するための戦略を発表)
https://www.energy.gov/articles/doe-releases-strategy-accelerate-and-expand-domestic-offshore-wind-deployment
2023年3月29日、アメリカのエネルギー省(DOE、Department of Energy)は、国内における洋上風力発電の展開を加速及び拡大するため、2050年までに110GW以上の設置を目標とする戦略を発表。
2021年3月にバイデン政権が掲げた2030年までに洋上風力発電容量を30GWまで拡大するという目標と2022年9月に発表した浮体式洋上風力発電を2035年までに15GWまで拡大するという目標に沿った戦略となっているようですが、2030年からの20年間で80GWの増加とはスケールの大きな目標ですね。
DOEは発表記事の中で、洋上風力発電は世界中で急速に成長し、国際的な脱炭素化の中心として沿岸経済の重要な部分となっていると述べ、現在、さまざまな開発段階にある40GWの洋上風力発電プロジェクトがあり、今後も大幅な拡大の可能性が示唆されているという。
戦略への道筋 4つの柱
目標に向けた戦略の道筋として取り組みを4つの柱(four pillars)に分類している。「NOW」(現在)、「FORWARD」(前進)、「CONNECT」(接続)、「TRANSFORM」(変革)。
「NOW」(現在) 2030年までにコストを1MWhあたり73ドル(9,490円)から51ドル(6,630円)に引き下げ、国内のサプライ チェーンを開発し、着床式洋上風力発電の持続可能で公正な展開について情報を提供。(1ドル=130円として換算)
「FORWARD」(前進) 浮体式洋上風力についての研究と開発を加速。2035年までにコストを70%以上削減して1MWhあたり45ドル(5,850円)にするという「Floating Offshore Wind Shot」の目標を達成し、浮体式洋上風力発電の設計と製造におけるアメリカのリーダーシップを確立し、持続可能で公正な浮体式洋上風力発電の展開について情報を提供。
「CONNECT」(接続) 大規模な洋上風力発電の展開に向けて、信頼性と回復力に優れた送電ソリューションを実現
「TRANSFORM」(変革) 洋上風力エネルギーからの貯蔵および風力燃料技術を促進し、洋上風力エネルギー ハブの開発をサポート。
DOEは、これら4つの柱を合わせて、経済的、公正、環境的に持続可能な方法で洋上風力開発を支援しようとしていると述べています。
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