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GustoMSCによる洋上風力浮体基礎「Tri-Floater」

GustoMSCによる洋上風力浮体基礎「Tri-Floater」 洋上風力発電
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GustoMSCによる洋上風力浮体基礎「Tri-Floater」

モジュール式浮体基礎「Tri-Floater」
出典:NOV

特に新しい情報ではありませんが、GustoMSCの浮体式洋上風力向け浮体基礎「Tri-Floater」の紹介。

世界では洋上風力に関連する様々な開発が進められており、今回紹介する「Tri-Floater」のような浮体式洋上風力の浮体についても多くの研究・開発がおこなわれています。で記事として取り上げた浮体式洋上風力の開発に関するものを調べてみると、かなりの件数がありました。それだけ需要があり尚且つまだ開発の余地が多く残されているということが言えるのかもしれません。

名称開発企業リンク先
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生産性・拡張性を備えたモジュール式浮体基礎「Tri-Floater」

浮体基礎「Tri-Floater」の主な特徴
  • セミサブ型設計(semi-submersible design)による優れたパフォーマンス
  • 効率的で大量生産が可能なモジュール式プラットフォーム
  • 軽量かつ体積を最大化する六角形の浮力コラム
  • 風力タービン設置時、10m未満の喫水確保
  • 設置サイトに合わせた仕様の最適化
  • 既存生産ラインを活用した柔軟なサプライチェーン

GustoMSCの浮体式洋上風力向け浮体基礎「Tri-Floater」は拡張性に優れ、大量生産を可能にするモジュール式のセミサブ型設計の浮体。セミサブ型風力タービンの20年以上に渡るGustoMSCの研究開発と実績に裏付けされており、ナセルの高さでも優れたパフォーマンスを発揮するという。

平面の浮体頂点に配置されている六角形の浮力コラムはフラットプレートの面積が広く、効率的な生産が可能となるため製造コストが低減。さらに、軽量かつ体積を最大化する形状に設計されている。使用する鋼材に関しても造船業界で広く使用されている生産ラインに最適化されており、効率的で柔軟なサプライチェーンを実現。

「Tri-Floater」は風力タービンを設置する位置が平面的な中央ではない。2本の浮力コラムの間に風力タービンを配置する設計になっており、この設計に関してはGustoMSCの掲載記事でも特許出願中(patent pending)となっている。これによってバラスト要件が最小限になり、風力タービン設置時の一時的な条件において10m未満の喫水が確保されるという。進水後の喫水が小さければ建造エリアの候補が多くなり、結果として最終的な設置場所により近いヤードで組立が可能になるというメリットがある。そして、一般的な建造方法として進水後に浮体への風力タービン設置作業をおこなうため、平面的に浮体中央ではなく陸側に風力タービン設置位置を寄せることが出来る「Tri-Floater」では施工するクレーンのスペックを低減させる事が出来そうです。

2021年にDNVから Statement of Feasibility 取得

2021年11月にDNVから浮体式洋上風力向け浮体基礎「Tri-Floater」について、Statement of Feasibility(実現可能性に関する声明)を取得。掲載記事ではAiP(原則承認)に相当すると書かれています。

2022年3月には 1:50 スケールモデルによる性能テスト実施を発表

モジュール式浮体基礎「Tri-Floater」
出典:NOV

2022年3月にはフランスの Océanide wave basin において、1:50 スケールモデルによる性能テスト実施を発表。「Tri-Floater」に15MWの風力タービンを搭載した設定で、風、波、潮流といった負荷を同時に受けた状態のデータを測定。風力タービンナセルの加速度が低く、シュミレーションしていた予測数値とほぼ一致、結果としてテストに合格したという。

この時のテスト条件をフルスケールに換算すると有義波高13.5m、ハブ高さでの風速190km/h(約53m/s)だという。なかなかに厳しい条件ですが、2023年11月初旬にヨーロッパへ襲来した低気圧「Ciaran storm」通過時には匹敵するぐらいの波浪が浮体式洋上風力を襲っています。

名称最大波高最大風速
DemoSATH10m28m/s
Windfloat Atlantic20m38.6m/s
「DemoSATHプロジェクト」と「Windfloat Atlantic」の位置図
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「Tri-Floater」の紹介動画

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