「Vineyard Wind 1」の洋上変電所がデンマークを出発
2023年5月25日、デンマーク南部のMunkeboにあるBladt Industriesの生産拠点からアメリカの洋上風力発電所「Vineyard Wind 1」向けとなる洋上変電所トップサイド、ジャケット、基礎杭が運搬船「GPO AMETHYST」に積み込まれて出港。重量は、トップサイドが3,200トン、ジャケットが2,000トン。
運搬船への積み込み作業にはMammoetのSPMT(Self-Propelled Module Transporter)が使用されています。そして、運搬されるトップサイドとジャケットの上部には設置時に使う吊具がセットされていますが、色が真っ白なので鋼製のワイヤーではなく高強度の繊維ロープなのかもしれません。詳細は不明。
「Vineyard Wind 」は商業規模の洋上風力発電所としてアメリカ初で、運転開始予定は2023年。発電した電力を送電する海底ケーブルの設置はすでに開始されていますが、風力タービン設置はこれからという状況。つい最近、設置するGEの「Haliade-X 13 MW」62基のうち、最初の部材が到着したばかりで、これから本格的に風力タービンの設置がスタートする。
半潜水式重量物運搬船「GPO AMETHYST」
出典:GPO Heavylift
船名 | GPO AMETHYST |
総トン数 | 49,091トン |
載貨重量 | 63,581トン |
長さ | 225m |
幅 | 48m |
深さ | 13.8m |
最大深度 | 15.0m |
DPS | DP2 |
甲板強度 | 30トン/m2 |
速力 | 13ノット |
宿泊設備 | 52人 |
出典:GPO Heavylift
洋上変電所を運ぶ運搬船「GPO AMETHYST」はノルウェーのGPO Heavyliftが運航する半潜水式の重量物運搬船。2018年に台湾のCSBCで建造された同型船4隻の2番船。
同型船の1番船は2017年に完成した「GPO Grace」、3番船は2019年の「GPO Sapphire」、4番船は2021年の「GPO Emerald」。4番船の「GPO Emerald」は世界最大のクレーン船「Sleipnir」が吊り上げ世界記録となる17,000トンのタイラ油田トップサイドを設置した時に運搬を行っている。
【吊り上げ世界記録】「GPO Emerald」が運搬したタイラ油田トップサイド設置
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