ベルギーの海岸から45km沖合に「世界初の人工エネルギー島」として建設予定のEPCI契約について、DEME と Jan De Nul の合弁会社 TM EDISON が受注。工事は2024年初頭に開始され、施工期間は2年半、2026年8月に完成する予定。
2024年に開始 ベルギー沖合に世界初の人工エネルギー島を建設
2023年2月28日、ベルギーの送電事業者Elia Groupは、建設計画を進めている「世界初の人工エネルギー島」のEPCI契約について、DEME と Jan De Nul の合弁会社 TM EDISON と契約したことを発表。
Elia awards EPCI contract for world’s first energy island to DEME and Jan De Nul
(Elia が世界初のエネルギー島の EPCI 契約を DEME と Jan De Nul に授与)
Elia awards EPCI contract for world’s first energy island to DEME and Jan De Nul (eliagroup.eu)
「世界初の人工エネルギー島」は、「Princess Elisabeth Island」と名付けられ、ベルギーの海岸から45km沖合に建設予定で面積は約6ヘクタール(6万m2)。今後、開かれる最大で容量3.5GWの洋上風力発電区域「Princess Elisabeth wind zone」と接続し、中継地点になると同時に追加の相互接続を介して英国およびデンマークとベルギーを結ぶことで、国際的なエネルギーハブとして機能させる計画。
2024年初頭に建設開始
人工島「Princess Elisabeth Island」の建設は2024年初頭に開始する予定で、施工期間はおよそ2年半。2026年8月に完成する予定。
6ヘクタールの島の外周はコンクリート製のケーソンが使用される予定で、島へのアクセスのため小さな港とヘリコプターのプラットフォームも設置される。
Youtubeにアップされている建設概要を紹介する動画では、オランダのフリシンゲン(Vlissingen)でケーソンを製作し、BOA Offshoreの半潜水式重量物運搬船「BOA BARGE 33」に搭載して進水。ケーソン設置場所のマウンドは、DEMEのサクションホッパー浚渫船で浚渫を行ったあと、Jan De Nulの砕石敷き均し船「Simon Stevin」でマウンドを造成。そこに進水したケーソンをボートで曳航して設置。ケーソン中詰め砂の充填は、Jan De Nulのサクションホッパー浚渫船「Sebastiano Caboto」とケーソンに取り付けた配管とを接続して施工。外周ケーソンの設置が終わると島内の埋立・造成を行い、完成といった流れ。
ケーソンの中詰め砂充填にサクションホッパー浚渫船の配管を接続して施工するのは少し驚き。日本では多くの場合、ガット船で直投していますが、確かにヨーロッパでガット船を見たことないかも。少し不思議な感覚。ただ、動画では綺麗な水がケーソンからオーバーフローして出てきていますが、実際はひどい濁水が出てくるはず。
出典:Youtube | DEMEGroup
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