中国で建造されている800トン吊りのクレーンを搭載したSEP起重機船「瓯洋005」が完成し、引き渡しが行われました。「瓯洋005」は、上海瓯洋海洋が大津重工で建造する同型船4隻のうち1番船。クレーン能力は800トンですが16MW級の洋上風車設置が可能。
800トン吊りSEP起重機船「瓯洋005」完成
2023年1月10日、江蘇省南通市で800トン吊りSEP起重機船「瓯洋005」の完成・引き渡しが行われました。「瓯洋005」は、上海瓯洋海洋工程集团有限公司と建造を行う大津重工業有限公司が建造契約を締結している4隻の同型船のうち最初の1隻目となる。
残りの3隻についても、すでに建造が開始されており、2隻目の「瓯洋006」は2022年11月に進水式を行い、同日に3隻目と4隻目の起工式が行われている。2023年6月までに4隻すべてが完成する予定。
16MW級の洋上風車設置が可能
800トン吊りSEP起重機船「瓯洋005」の船体寸法は、長さ88.4m、幅43m。クレーンブームの長さは不明ですが、16MW級の洋上風車設置が可能というだけあってかなりの長さ。クレーンが搭載されているポストも高いような気がします。
建造契約を締結した時の発表によると建造価格は1番船が4億1900万元、2番船が4億1680万元。日本円に換算するとそれぞれ81億2860万円と80億8592万円(1元を19.4円として換算)。感覚的には安い気がしますが、どうなんでしょう。
日本企業が建造中のSEP起重機船と比較。建造価格は、公にされている金額を挙げていますが実際のところは不明。参考までに、建造価格を搭載されているクレーンの吊り上げ能力で割った金額も表記してます。目安でしかありませんが、吊り上げトン数当たりの金額は、「BLUE WIND」が一番高く、「CP-16001」は中国で建造中の「瓯洋005」に近い金額。日本国内での建造と中国・インドネシアでの建造という差でしょうか。「CP-16001」については日本への回航費で数億円はかかると思いますが、それにしても建造価格を抑えた方がトータル的にはお得なんだと思われる。
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