モノパイルの洗掘保護「HexDefence」をジャケットへ展開
2023年10月20日、スコットランドのアバディーンに本拠を置くBalmoralは、着床式洋上風力タービンの洗掘を防止する洗掘保護システム「HexDefence」をジャケット基礎用に設計した製品を発表。
モノパイル基礎の洗掘保護として開発された「HexDefence」をジャケット基礎用に拡張した製品は、モノパイル外周へ垂直に配置していたパネルをジャケット基礎の足元へ取り囲むように配置し、海底面を覆うようなスタイルへ改良。海底保護と流量減少による運用コストの低減と洗掘による海底ケーブル損傷を防止するという効果は変わらないという。
モノパイル基礎の洗掘保護として開発された「HexDefence」の記事
軽量で高度な複合材構造
着床式洋上風力タービンが設置される比較的浅い海域で洗掘が予想される場合は、基礎周辺の海底面に石やコンクリート製品などを設置して洗掘防止対策をおこないますが、同等の効果が得られる「HexDefence」では、モノパイル外周およびジャケット基礎の足元に軽量のGRP構造で製作されたインターロッキングパネルを取り付けるだけ。施工が容易であるという点も特長のひとつ。
洗掘防止という効果に加えて、従来の方法と比べて施工時に排出する二酸化炭素の低減が見込まれている。さらに、洗掘防止対策に膨大な施工費が懸念され、財政的な理由から洋上風力発電所の立地候補から除外されていたプロジェクトが実現可能になる可能性があるという。
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