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「クリムゾンポラリス」船尾部分の撤去開始、直後に油流出

「クリムゾンポラリス」船尾部分の撤去開始、直後に油流出事件・事故
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「クリムゾンポラリス」船尾部分の撤去開始

2021年8月に青森県八戸港の沖で座礁した木材チップ専用船 CRIMSON POLARIS(クリムゾン・ポラリス)船尾部分の撤去作業が開始されていたようです。座礁後に船体が2つに折れて分断し、船首部分の撤去は1か月後の2021年9月に完了しましたが、船尾部分は今なお座礁したままになっている。

このたび2023年10月24日から開始された船尾部分の撤去では、機関室を撤去した後に居住区、船倉部分を撤去するという順序。というのも、船首部分の撤去後に船体が波浪の影響により反転した状態になっているため。

予想される船体の3分割方法

 木材チップ専用船「CRIMSON POLARIS」の概要

船名CRIMSON POLARIS
(クリムゾン・ポラリス)
船籍パナマ
総トン数39,910トン
長さ199.9m
32.2m
建造年2008年
座礁した木材チップ専用船 CRIMSON POLARIS
出典:FleetMon | maddave
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撤去作業中に油の流出

報道されている情報によると、船尾部分の機関室撤去が開始された10月24日午後に油が流出し、オイルフェンスの外にも漏れたという通報が撤去作業をおこなうサルベージ会社から海上保安部にあったという。

機関室の引き揚げ作業時に油が流出することは以前から懸念されていた事であり、報道されている画像では撤去作業をおこなう海面上にオイルフェンスを展張していることも確認できるので、引き揚げ作業を実施している施工者は最低限の措置を講じている。

船体から漏れ出た油が浮上するまでに潮流などによって流されればオイルフェンスの外側に浮上するのは当然の話。油流出防止措置として広範囲にオイルフェンスを設置することは出来ないことでは無いと思いますが、費用対効果として現況の方法を選択していると思われる。流出した油について除去できるものは除去し、除去できない薄い油について撹拌するという処理方法は仕方ないこと。

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撤去の予定

撤去項目以前の工程施工方法変更時の工程遅延後の工程
(2023年8月末時点)
機関室2023年10月まで2023年10月下旬から11月上旬
居住区と船倉部分2023年11月
撤去完了2023年12月末2023年12月末2024年1月下旬
これまでの工程と2023年8月末時点の工程

船首部分を引き揚げが終わって以降、これまでに引き揚げ方法を起重機船からチェーンプラーに変更した時と2023年8月末に工程遅延が明らかにされた時の2回に渡って引き揚げ工程は変更されている。今後も現場の状況によって、変更の可能性は考えられますが現在の予定では2024年1月下旬に撤去が完了する予定。

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