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「Saint-Brieuc」洋上風力で62基のジャケット設置完了

「Saint-Brieuc」洋上風力で62基のジャケット設置完了 洋上風力発電
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「Saint-Brieuc」洋上風力で62基のジャケット設置完了

2023年10月13日、Van Oordはフランスで建設中の「Saint-Brieuc Offshore wind farm」で62基のジャケット基礎設置が完了したことを発表しました。ジャケットに風力タービンを設置する作業は開始されており、2023年5月にSEP起重機船「Brave Tern」によって1基目となるSiemens Gamesaの出力8MW風力タービン「SG 8.0-167 DD」設置完了が発表されています。運転開始は2023年末の予定。

Van Oordは、62基のジャケット設置およびジャケット1基あたり3本の基礎杭と洋上変電所用の基礎杭4本の計190本の基礎杭設置を施工。作業をおこなったのは1,600トン吊りSEP起重機船「Aeolus」。

風力タービン設置エリアの海底は非常に硬く岩の多い厳しい条件での施工

「Saint-Brieuc Offshore wind farm」岩の多い海底という厳しい施工条件
出典:Van Oord

「Saint-Brieuc Offshore wind farm」の風力タービン設置エリアは、非常に硬く岩の多い海底という厳しい施工条件。油圧ハンマーを使用した打撃による基礎杭設置は出来ない。そこで採用されたのがケーシングを使用したプレボーリングによる施工方法。

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ジャケット基礎杭、ジャケットの設置

SEP起重機船「Aeolus」には巨大なガイド材や3本のケーシングなど多くの機材が積まれている
出典:Van Oord

ジャケット設置作業と比較して圧倒的に難易度が高そうな基礎杭設置作業。逆に言うと、基礎杭を正確に設置できれば、ジャケットは基礎杭に脚を差し込むだけなので、おのずと上手くいくということになる。

基礎杭設置の施工に向けて、多くの資機材が新調されたようです。その数の多さだけでも作業の複雑さが想像できる。

基礎杭設置の手順
  1. 基礎杭打設場所にガイド材(テンプレート)を設置
  2. ケーシングをセット
  3. ケーシング内を掘削、排土
  4. 基礎杭を建て込み
  5. ガイド材でケーシングを抜きながらグラウトを充填
  6. ケーシング、ガイド材を撤去して基礎杭設置完了

基礎杭設置作業で重要な役割を果たすガイド材

ジャケットを支持する基礎杭を所定の間隔で配置するという役割の他に、ケーシングの圧入や引き抜きなど施工する上で重要な働きを担っている巨大なガイド材。

ジャケット設置

Van Oordが掲載している記事では施工の様子を動画で紹介しています。

リンク先 https://www.vanoord.com/en/updates/van-oord-completes-work-saint-brieuc-offshore-wind-farm/

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「Saint-Brieuc Offshore wind farm」の概要

「Saint-Brieuc Offshore wind farm」の概要
  • 設置位置:フランス サン・ブリュー湾、最寄の風車は海岸から16.3km
  • 発電容量:496MW
  • 風力タービン:Siemens Gamesa SG 8.0-167 DD、8MW×62基
  • 風車基礎:着床式、先行杭(プレボーリング)ジャケット式
  • 風車形状:ローター直径 167m、ブレード長さ 81.4m、全高 207m

「Saint-Brieuc Offshore wind farm」の事業者は Iberdrola の子会社 Ailes Marines。運転開始は2023年末の予定で段階的に行われるという。単機出力8MWの風力タービン62基で構成され、総発電容量は496MW、年間発電電力量は1,850GWh、835,000人分の電力消費量に相当する。62基の風力タービンは約1,300m間隔で3~14基のタービンを7列に配置し、各列の間隔は約1,000m。

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