世界初となる18MW風力タービン設置の洋上風力プロジェクト始動
2024年7月31日、中国の福建省沖で世界初となる18MW風力タービンを設置する洋上風力プロジェクトが正式に建設を開始。
中国华润(China Resources)による連江洋上風力発電プロジェクト(CR Power Lianjiang Open Sea offshore wind farm)は、福建省連江県にある北竿島から東へ18km沖に位置し、水深38~46m、79km2のエリアに18MW風力タービン39基と洋上変電所を設置する計画。総発電容量は700MW。
これまでに中国で設置されている洋上風力タービンは最大でも16MW。単機出力18MWの洋上風力タービン設置は中国最大であり、世界初となる。
設置する18MWの風力タービンは、中国東方電気集団(Dongfang Electric Corporation)が納入する予定で、2024年6月に広東省汕頭市の沿岸試験基地に設置がおこなわれました。
基礎部分の施工をおこなうクレーン船
モノパイル打設時に使用する ”杭安定化プラットフォーム” と呼ばれる巨大な架台を設置しているのは、3,000トン吊りクレーン船「能建广火002」(NENG JIAN GUANG HUO 002)。AISで位置情報を確認すると、連江洋上風力発電プロジェクトの設置エリアにいました。
独特な船体形状をしている「能建广火002」は、過去の画像を確認するとクレーン船として建造された新造船ではなく、重量物運搬船を改造した船のようです。
これと似たような改造船に2,000トン吊りクレーン船「福景001」がいましたが、2022年7月に錨泊場所で台風の影響で走錨し、船体が分断した後に沈没。25人死亡、1人行方不明という重大災害が起きたことはまだ記憶に新しい。
船名 | 能建广火002 |
クレーン能力 | 固定 3,000トン 旋回 2,400トン |
長さ | 181.58m |
幅 | 48m |
深さ | 13m |
甲板面積 | 5,200m2 |
出典:MarineTraffic | mgklingsickaol.com
台風によるクレーン船「福景001」沈没事故
出典:Sohu(搜狐)
出典:YouTube | SCMP Clips
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