2022年9月4日、Allseasが所有する「Pioneering Spirit」によるDolWin kappa offshore platformの設置が完了したようです。ジャケット、ジャケット固定杭、トップサイドという一連の設置作業を「Pioneering Spirit」が行いました。
DolWin kappa offshore platform設置完了
ドイツ沖合の北海に設置が完了したDolWin kappa offshore platformは、”DolWin6”と呼ばれる送電網の要となる設備。付近の洋上風力発電所で発電した電力を交流から直流に変換し、長さ約45キロメートルの海底ケーブルを介してドイツ本土に送電する。
設置作業は12日間で完了
8月23日から始まった設置作業は、12日後の9月4日に完了。
設置が始まったばかりの時の記事では、ジャケット設置が完了したところでしたが、あれから12日間でジャケット固定杭の打設、トップサイドの設置が完了。
DolWin kappa installation: Allseas strengthens position in offshore wind
(DolWin kappaの設置:Allseasは洋上風力での地位を強化)
DolWin kappa installation: Allseas strengthens position in offshore wind – Allseas
Allseasの掲載記事によると、今回の設置作業で初となるものが2つあったという記載がありました。
- 洋上風力向けのプラットフォーム設置
- 5,000トン吊りクレーンによるジャケット固定杭の打設
「Pioneering Spirit」のジャケットリフトシステム(JLS)を使用してジャケット設置するのも初めてだと思いますが、掲載記事にはAllseasとして洋上風力向けのプラットフォーム設置が初という表現でした。石油プラットフォーム関係の仕事をしてるとこしか見ないですもんね。
2番目に5,000トン吊りクレーンによるジャケット固定杭の打設。これは珍しいなとは思っていましたが、初めてだそうです。
DolWin kappa offshore platform設置を行う「Pioneering Spirit」による一連の作業を画像で確認。
ロッテルダムでの積込完了
ジャケット、固定杭、トップサイド、渡橋などすべてを自船に積み込めることがスゴイ。固定杭は最大で長さ80mありますが、「Pioneering Spirit」の全長が370mあるので小さく見えます。日本最大の起重機船「海翔」の長さは120mなので「海翔」3隻分よりも長い。ちなみに、横にいるボート「Oceanic」は長さ129m。
ジャケット設置
石油プラットフォームを含めてJLSによるジャケット設置は初めてだと思います。
ジャケット重量は5,250トン。
JLSの吊り上げ能力は1フック5,000トン、4フックで20,000トンなので余裕ですね。
ジャケット固定杭打設
最大で長さ80m、重量380トンのジャケット固定杭10本を打設。
海面上の白い泡は杭打設時の騒音対策で出しているバブルカーテンによるもの。どうやって出してるんでしょうね。画像左にいるサプライボートが関係してるのかな?よく分かりません。
トップサイド設置
重量約11,000トンのトップサイド設置。
よく読まれている記事