中国でジブ起伏式の800トン吊り起重機船「三航起20」進水

中国でジブ起伏式の800トン吊り起重機船「三航起20」進水 起重機船、クレーン船
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中国でジブ起伏式の800トン吊り起重機船「三航起20」進水

2024年12月20日、中国の江蘇省南通市で中交三航局第二工程有限公司向けとなる800トン吊り起重機船「三航起20」(San Hang Qi 20)の進水式がおこなわれました。

「三航起20」の船体寸法は長さ80m、幅30m、深さ5.8m、設計喫水3.6m。最大吊り上げ能力は800トンでジブ長さは75m。吊り上げ高さを意味する揚程は最大60.6m。

船体進水時の画像を見ると、バックタワーは設置されていますがジブはまだ搭載されていない状態。中国メディアの情報によると、ジブは一般的な先端が尖ったくちばし型の形状ではなく、”ロ”の字型のデザインを採用しているそうです。フック間が広くなることで大型シリンダーなどの長尺物を吊り上げる時に揺れの振幅を低減し、作業効率の大幅な向上が見込まれているという。

深田サルベージ建設の新造船「霧島」との比較

深田サルベージ建設が建造中の850トン吊り起重機船「霧島」
出典:FUKADA SALVAGE & MARINE WORKS

2024年9月に深田サルベージ建設株式会社が建造に着手したことを明らかにし、現在建造している最大吊り上げ能力850トンの起伏式起重機船「霧島」と吊り上げ能力的に近いので比較してみました。

起重機船「霧島」について船体寸法などの情報は建造着手した時点では公表されていませんでしたが、現在は深田サルベージ建設のウェブサイトで詳細情報が公表されており、記載されている情報を基にしています。

船名三航起20霧島
クレーン能力800トン850トン
ジブ長さ75m90m(推定)
揚程60.6m80.4m
長さ80m76m
30m32.5m
深さ5.8m5m
喫水3.6m

起重機船「霧島」のジブ長さ90mは明記されておらず、側面図から概算で推定した数値。船体寸法は両船ともに同じような大きさですが、ジブが長い「霧島」の揚程が約20m大きくなっているようです。

大きな違いとして「霧島」にはスパッドが搭載されているという点が挙げられる。スパッド搭載船にはサイドスラスターが付いている船舶が多い印象ですが、「霧島」もポンプジェット式スラスターを2台備えている。

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