ベトナムでNorwind Offshore向け新型ECV建造開始


2025年10月6日、ベトナムのVard Vung TauでNorwind Offshore向けとなる新型ECV(Energy Construction Vessel:エネルギー建設船)の鉄鋼切断式(Steel Cutting Ceremony)がおこなわれ、建造を開始しました。
建造を開始したECVは、2024年8月にVardとNorwind Offshoreの創設者が一部所有するノルウェーの企業Wind Energy Constructionが建造契約締結を発表。鉄鋼切断式で掲げられている横断幕には建造番号 NB 985、船体設計 VARD 3 11、船名「NORWIND ENERGY」が記載されています。
船体寸法は長さ111.5m、幅22.4m、収容可能人員120人。動作補償機能(Motion Compensated)が付いたギャングウェイと150トン吊りのナックルブームクレーンを搭載。
2027年第2四半期に引き渡し予定。
エネルギー建設船(ECV)の主な特長


エネルギー建設船(ECV)は、再生可能エネルギーのさらなる開発を可能にする新しい船舶カテゴリーであり、VardとNorwind Offshoreが共同で開発したまったく新しい船種であるという。
建造契約締結時(2024年8月2日)、Vardのプレスリリースに掲載されている主な特長は以下の通り。
- 電動制御の3D動作補償機能付きギャングウェイ搭載
- 150トン吊りの動作補償クレーン
- 全長 111.5m
- 幅 22.4m
- 120人収容可能
- 「SeaQ」と呼ばれる船舶に合わせた持続可能なソリューションを提供する機器搭載
エネルギー建設船(ECV)は、「VARD 3 11」という船体設計を採用しており、海底パイプラインの検査、保守、修理、海面上および海面下のインフラ建設と設置を含む、洋上風力および海底市場向けにカスタマイズされた設計。
「SeaQ」という搭載システムは、Vard子会社のVard Electroが提供する機器。Vardのウェブサイトに掲載されている情報によると、「SeaQ」自体は2013年に発売されたもので統合システム、船舶用電子機器、電気システムが含まれているという。
- SeaQ Power:1MWh のエネルギー貯蔵システム
- SeaQ shore connection:港湾滞在のグリーン電力供給
- SeaQ Bridge:すべてのシステムに統合
- SeaQ Communication package: 通信パッケージ
- SeaQ Control system:オペレーターの海上業務を管理し、柔軟性とアクセス性が向上
- SeaQ IAS:Integrated Automation System、統合自動化システム
- SeaQ ePMS:Power Management System、電力管理システム
よく読まれている記事