ドイツで係留していたフェリーが嵐の影響で流され座礁
Sturmtief Zoltan verursacht Havarie der Kombifähre Spiekeroog IV
(嵐ゾルタンが複合フェリー「Spiekeroog IV」に損害を与える)
https://www.spiekeroog.de/informieren/aktuelles/neuigkeiten/havarie-der-spiekeroog-iv
2023年12月22日、ドイツ北西部の北海に面したノイハルリンガージールの港内で係留していたフェリー「Spiekeroog IV」が、満潮時間と重なった嵐による暴風で係留が破壊され漂流、通常時は港内の駐車場として使われている場所に座礁するという事故が発生。
フェリー「Spiekeroog IV」は前日夜、暴風に備えて慎重な安全対策をおこない、乗組員が暴風に対応した係留を施していたにも関わらず、想定外の暴風および満潮によって係留が破壊されてしまったという。幸い漂流・座礁事故による負傷者はいないそうです。
フェリー「Spiekeroog IV」
船名 | Spiekeroog IV |
総トン数 | 299トン |
長さ | 45m |
幅 | 10m |
定員 | 300人 |
建造年 | 1979年 |
通常時は駐車場として利用されている場所に座礁
座礁したフェリー「Spiekeroog IV」の画像では船底の接地面が船体全体に渡り露わになっています。AISの位置情報をGoogleマップ上に重ねると陸地にフェリーが乗り上げていることが分かる。通常時は港内の駐車場として使用されているということでしたが、航空写真でも付近に車両が駐車されていました。
暴風が満潮時間と重なっていたようなので高潮状態となり、フェリー座礁時は駐車場も冠水していたことが想像できます。したがって、通常の満潮時では船体を浮上させるほどの潮位を期待できないため、どのような方法で復旧するのか気になるところ。フェリーを所有するNordseebad Spiekeroogの発表記事でも ”復旧作業にはしばらく時間がかかることが予想されます” という説明がされているので、事態解決の方法に頭を悩ませているのかもしれません。
ハンブルクでは街の一部が冠水
今回の座礁事故を引き起こした嵐は、発生日時からクルーズ船「MS Maud」(航行不能)、コンテナ船「MAYVIEW MAERSK」(コンテナ流出)で起きた事故と同じ嵐が原因となっているようです。
そして、嵐の影響によりハンブルクでは街の一部が冠水。ドイツの各地で被害が報告されているという。
Hamburg's waterfront have been submerged following a storm surge caused by Storm Zoltan, Videos of fish market & nearby streets.#StormZoltan #Germany #StormNews #Hamburg pic.twitter.com/Iuo8X7TkGk
— Europe Cognizant (@EuropeCognizant) December 22, 2023
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/1miC1Bh5G6aALZVF8
よく読まれている記事