中国の600トン吊りSEP起重機船「华电稳强」のアップグレード。内容はクレーンの吊り上げ能力を増強させるものではなく、クレーンの台座を高くするというもの。中国のSEP船では過去にも同様のアップグレード事例があり、目的は揚程を確保するためだと思われる。
中国の600トン吊りSEP船「华电稳强」アップグレード
中国で600トン吊りSEP起重機船「华电稳强」(FUA DIAN WEN QIANG)のアップグレードが行われているようです。
2019年に建造された「华电稳强」には600トン吊りのメインクレーンと100トン吊りの補助クレーンが搭載されていますが、主なアップグレードはそれぞれのクレーンが設置されている台座を嵩上げするというもの。2月5日に傾斜試験が行われ、2月7日にそれぞれのクレーン検査を実施、2月18日に完成予定。
中国のニュース記事では、クレーンのAフレームやブーム、ジブレストなどもアップグレードしているとのことですが、画像ではどのような改造が行われたのかは分かりません。クレーン台座が嵩上げされた方の画像では主巻・起伏ワイヤーが無いのでワイヤーリービング前の段階と思われる。
隣で係留されている1,380トン吊りクレーン船「宇航起重28」(YU HANG QI ZHONG 28)が設置作業で使用されたのかもしれません。
過去に実施された同様のアップグレード
以前の記事でも紹介しましたが、2022年10月にアップグレードが行われた1,200トン吊りSEP起重機船「港航平9」(GANG HANG PING 9)。クレーン台座の嵩上げにより揚程は110mから132mへ増加。
改めて見てもやり過ぎな感じが凄い。フェイク画像と言われれば普通に納得してしまうレベル。これに比べると今回のアップグレードはかわいいもんですね。
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