自航式5,000トン吊り起重機船「三航翔安」竣工
2024年9月26日、上海振华重工(ZPMC)で建造していた中交第三航務工程局有限公司(CCCC Third Harbour Engineering)向けとなる、DP性能をもつ自航式5,000トン吊り起伏式起重機船「三航翔安」(San Hang Xiang An)の竣工式がおこなわれました。
見た目は日本の大型起重機船と似ていますが、大きく異なるのは ”自航式” という点。船橋および居住区が搭載されている船首部分に3,000kWのバウスラスター2基、ジブが設置されている船尾側に2,500kWのアジマススラスター3基を搭載。そして、ウインチによる係留設備に加え、DP-1のDPS(ダイナミックポジショニングシステム)を備えている。
橋梁や海底トンネル、洋上石油設備など大型プロジェクトでの作業が見込まれており、洋上風力プロジェクトでの作業も想定されている。洋上風力に関しては、25MW以内の風力タービン基礎を設置することができるという。
建造タイムライン
自航式5,000トン吊り起重機船「三航翔安」建造タイムライン
- 2023年5月建造開始
- 2024年3月進水
- 6月
- 9月
- 9月竣工
自航式5,000トン吊り起重機船「三航翔安」の概要
起重機船「三航翔安」の船体寸法は長さ186m、幅48m、深さ13.5m。最大吊り上げ能力5,000トンのクレーンは、2,500トン吊りのフックブロックを2基搭載。ジブ先端に取り付けられる補助フックは1,200トン吊り。それぞれ甲板上からの揚程はメインフック最大133m、補助フック最大150m。
船名 | 三航翔安 |
クレーン能力 | 5,000トン |
揚程 | 主フック:133m 補フック:150m |
長さ | 186m |
幅 | 48m |
深さ | 13.5m |
スラスター | バウ 3,000kW×2(船首) アジマス 2,500kW×3(船尾) |
DPS | DP-1 |
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