日中中間線を越え、日本側のEEZ内に中国がブイ設置
2023年9月19日、中国が尖閣諸島周辺の日本のEEZ内にブイを設置していたことが松野官房長官の記者会見で明らかにされました。報道されている情報によると、過去にも同様の事例が起きており過去に見つかったブイは直径・高さともに10mと巨大なブイだったという。
今回のブイが中国の調査船によって設置されたとみられるのは、2カ月以上前の7月。日本政府は確認後、中国に抗議したことを明らかにしている。
中国の調査船「向陽紅22」
今回、日本側のEEZ内にブイを設置したとされているのは中国の調査船「向陽紅22」(向阳红22,XIANG YANG HONG 22)。
中国船級社の登録情報を確認すると、全長89.65m、幅18m、深さ7.2m、総トン数3,381トン、航行速力は16ノット。中国の武昌船舶重工集団有限公司で建造され、2019年12月に竣工。船主・運航管理会社は、中国の政府機関である自然資源部東海局(East China Sea Bureau of Ministry of Natural Resources)が記載されている。
調査船「向陽紅22」は、大型海洋監視ブイの運用を目的として設計されており、運用を想定しているブイの大きさは直径10m、高さ10m、重量60トン。船尾にはブイの設置・回収をおこなうため、吊り上げ能力76.53トンの大型Aフレームクレーンを搭載している。
船名 | 向陽紅22 |
船種 | 調査船 |
総トン数 | 3,381トン |
長さ | 89.65m |
幅 | 18m |
深さ | 7.2m |
Aフレーム クレーン | 76.53トン |
DPS | DP-2 |
建造年 | 2019年12月 |
竣工後におこなわれたブイ操作の海上テスト
浮标作业船“向阳红22”完成浮标作业系统海上试验
(ブイ操作船「向陽紅22」がブイ操作システムの海上試験を完了)
https://www.imarine.cn/57849.html
調査船「向陽紅22」は、竣工してからおよそ1年後にブイ操作の海上テストをおこない、無事に試験は成功したことが報じられている。
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