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「德浮1200」浅瀬座底クレーン船完成

起重機船、クレーン船

中国でまた1隻クレーン船が完成。

少し特徴的。

タイトルの”浅瀬座底クレーン船”という部分は気になります。

どんなクレーン船なのでしょうか。

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「德浮1200」完成

青島での調印式の様子

烟台打捞局は、新しい重要な機器「德浮1200」を正常に配信

2021年10月13日午後、ヤンタイサルベージ局の1000T浅瀬底救助エンジニアリング船「德浮1200」の完成式と引渡し船の調印式が青島で成功裏に開催されました。

烟台打捞局抢险打捞新型重要装备–“德浮1200”成功交付_船海装备网-船舶设备网-海洋工程网-船舶网 (shipoe.com

船名は「德浮1200」なのに記事中では ”1000t” と記載があるのは旋回時の最大吊上げ荷重が1000tだから。

中国の旋回式クレーン船ではよくある形態ですが、クレーン正面で固定すると最大吊上げ能力の1200tになるんだと思います。

「德浮1200」 の概要

船名德浮1200
(De Fu 1200)
吊上げ能力固定:1,200t
旋回:1,000t
長さ115.6m
42m
深さ7.2m
喫水4.0m
(最大:10m)
定員80名
德浮1200の概要

中国初の”浅水坐底打捞工程船”。

記事によると

この船は、約2.9メートルの潮の高さで建設エリアに入ることができ、厳しい海条件下での緊急救助作業を行うことができ、耐候性は非常に強く、作業の安全性と効率を効果的に保証することができ

烟台打捞局抢险打捞新型重要装备–“德浮1200”成功交付_船海装备网-船舶设备网-海洋工程网-船舶网 (shipoe.com

概要には喫水4mと記載がありますが、記事中では ”2.9mの潮の高さ” で作業できるとなってます。

通常時は喫水4mだけど、船体を軽くすると喫水を2.9mにすることができるということなんでしょう。

1.1m分がどの程度の重さになるか。単純に長さと幅に1.1mを掛けると

 115.6m × 42m × 1.1m = 5,340t

5,000t以上になるので簡単では無いですね。何か他に付属の部材やフロート的なもので軽く出来るのかもしれません。

どんなクレーン船?

タイトルにもありますが”浅瀬座底クレーン船”とは一体何なのか?

気になるところですが。

中国の記事中には”浅水坐底打捞工程船”と記載があります。

翻訳するとこんな感じ

浅水坐底打捞工程船 翻訳

 浅水 :浅瀬、水深の浅い場所

 坐底 :底に座る

 打捞 :吊上げる、サルベージ

 工程船 :作業船

この翻訳でいくと水深が浅い場所でも船底が着底した状態で作業が出来るクレーン船みたいな感じになります。なんか違う気がする。

おそらく ”浅水坐底” は喫水の浅い船という意味なのではないかと思います。

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坐底の類似作業船

”坐底”という言葉を以前にも見た記憶があったので、いろいろ調べなおして思い出しました。

”坐底式海上风电安装平台”

こちらはSEP起重機船。

ただ、普通のSEP起重機船ではなく、”坐底式”なのでレグとは別に、船体部分の下側が船体から離れて着底し、それを反力に船体を持ち上げるというなかなかおもしろい構造。

出典:中国能源網

中国で2017年頃に新技術として紹介されており、実際に2019年3月より建造が開始されています。2020年7月にクレーン部分、2020年8月にレグ4本の設置は終わっていますが、完成したという記事がどこを探してもありません。

坐底式海上风电安装平台

”坐底式海上风电安装平台” 、着座式SEP起重機船について。

従来型のレグ方式で作業するデメリットや施工上行うプレロードについてとか、詳細については下記の関連記事を参照ください。

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世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
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