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1,000トン吊りSEP船「慧海壹号」アップグレード、ジブ搭載

1,000トン吊りSEP船「慧海壹号」アップグレード、ジブ搭載 起重機船、クレーン船
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1,000トン吊りSEP船「慧海壹号」アップグレード、ジブ搭載

1,000トン吊りSEP船「慧海壹号」アップグレード、ジブ搭載
アップグレード後のSEP船「慧海壹号」
出典:龙船风电网
アップグレード前のSEP船「慧海壹号」
出典:SHANDONG MARINE GROUP

中国の1,000トン吊りSEP船「慧海壹号」(HUI HAI YI HAO)で実施されているアップグレードで、揚程を増加させるための新しいジブ設置が完了。SEP船「慧海壹号」は出渠し、引き続きレグ延長などのアップグレードがおこなわれる予定。クレーン能力は1,000トン吊りのままで変化なし。

SEP船「慧海壹号」のアップグレード内容
  • クレーン揚程 甲板上120m → 140mへ(20m増加)
  • レグ長さ 73.57m → 93.87m(20.3m増加)

新しいジブを設置した画像では、新規ジブレスト設置に伴ってヘリパッドが撤去されているのが確認できます。今後、ヘリパッドを設置するのかどうかは不明。そして、引き続きおこなわれる予定のレグ延長作業に向けてレグ上端には足場が設置されています。

アップグレード前のレグ長さは、73.57m。有効ストロークと呼ばれるレグが船底から出る長さは、最大51.8mでした。アップグレードにより20.3mのレグが延長される予定なので、有効ストロークは72.1mへ増加。レグが海底に埋まり込む長さと喫水を考慮すると、最大作業水深は65m程度になると思われる。

洋上風力タービンが大型化するにつれて着床式の場合、基礎部分は大口径・長大化して重量が増大、風力タービンはブレードが長くなることで設置する高さがさらに高くなる傾向。基礎とタービン設置を1隻の作業船で施工することが非効率的になってくると、今回のように揚程を増強させるSEP船のアップグレードが有効になるようです。実際、中国のSEP船だけではなくヨーロッパ勢のSEP船も揚程を増やすためのアップグレードを実施する件数が増えてきている。

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2021年に Jan De Nul から山東海洋能源へ

SEP起重機船「慧海壹号」は、もともとベルギーの Jan De Nul が所有していた1,000トン吊りSEP起重機船「TAILLEVENT」。2021年に中国の山東海洋能源に売却され、船名を「慧海壹号」に変更。

船名慧海壹号
クレーン能力1,000トン
長さ138.55m
40.8m
深さ10m
レグ長さ93.87m、6本
(元は73.57m)
DPSDP Class 2
宿泊設備112人
建造年2011年
「慧海壹号」の概要
SEP起重機船「TAILLEVENT」
出典:Jan De Nul
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来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
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