1,200トン吊りSEP船「華夏金租神大01」引き渡し
2023年7月25日、武漢船用機械有限責任公司が華夏金融租賃有限公司向けに建造している2隻の1,200トン吊りSEP船のうち1隻目にあたる「華夏金租神大01」(hua xia jin zu shen da 01)が完成し、傘下の青島海西重機有限責任公司で引き渡しがおこなわれました。
「華夏金租神大01」は、同型船の「華夏金租神大02」とともに2022年8月に建造が開始され、2023年4月に進水。その後、江蘇省から山東省の青島海西重機有限責任公司へ移動してメインクレーンの設置やレグの延長などをおこなっていました。驚異的なスピードで建造がおこなわれ、建造開始から引き渡しまで1年かかっていない。同型船の「華夏金租神大02」は現在、メインクレーンの搭載が完了してレグの延長をおこなっている段階なので引き渡しは来月以降になると思われる。
ブーム長さ150m、16MW風力タービン設置が可能
画像を見ても分かる通りSEP船「華夏金租神大01」はとても長いブームを搭載しており、なんとブーム長さは150m。メインクレーンには、1,200トン吊りのメインフックと先端に400トン吊りの補助フックを備え、それぞれの揚程はメインフックが甲板上150m、補助フックが甲板上175mとなっている。中国のニュース記事では1,200トン吊りSEP船の中で最も揚程の高いクレーンであると紹介しており、出力16MWの風力タービン設置が可能。
SEP船としてのスペックもさることながら、建造開始から引き渡しまでが僅か11ヶ月という建造スピードは驚異的。
船名 | 華夏金租神大01 (hua xia jin zu shen da 01) |
クレーン能力 | メイン:1,200トン(主) メイン:400トン(補) サブ:300トン |
揚程 | 甲板上 150m(主) 甲板上 175m(補) |
長さ | 106.6m |
幅 | 44.2m |
深さ | 8.45m |
レグ長さ | 110m |
最大作業水深 | 60m |
レグ能力 | 昇降:5,000トン/脚 最大支持:8,300トン/脚 |
レグ昇降速度 | 船体昇降時:24m/h レグ昇降時:32m/h |
プロペラ | アジマス 2,000kW×2(船尾) トンネル 1,500kW×2(船首) |
DPS | DP-1 |
宿泊設備 | 90人 |
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