英国のSofia洋上風力で「Aeolus」によるモノパイル設置
2024年5月21日、RWEはイギリス沖の北海で建設している「Sofia Offshore Wind Farm」で最初のモノパイル設置が完了したと発表。設置をおこなったのは1,600トン吊りSEP起重機船「Aeolus」。「Sofia Offshore Wind Farm」で設置するモノパイルは最大で直径8.8m、長さ92m、重量1,530トン。
👆上の公表されたモノパイル打設時の画像を見ると、パイルグリッパー上にいる作業員の方と比較してモノパイルがいかに巨大であるかがよく分かります。1基目に設置したモノパイルの重量は不明ですが、設置予定の最大重量は1,530トン。クレーン能力1,600トンに対して重量1,530トンのモノパイルは、95%を超える負荷になるので気の抜けない作業になりそう。
「Sofia Offshore Wind Farm」は、RWEによってイングランド ノース・イーストの海岸から195km沖に建設が進められており、Siemens Gamesa製の14MW風力タービン「SG 14-222 DD」100基と洋上変電所1基を設置する計画。総発電容量は1,400MW。2026年に運転開始予定。
2025年春までに100基のモノパイルを設置予定
SEP起重機船「Aeolus」が拠点港であるタイン港に到着したのは2024年5月1日。RWEの掲載記事によると、1サイクルの設置作業でモノパイル3基の設置をおこない、タイン港と195km沖合にある設置エリアとの移動には最大で16時間かかるという。195km=105海里を16時間で移動した時の平均速力は約6.5ノット。
設置作業を実施する期間は海象状況によって異なるとした上で、100基のモノパイル設置作業は2025年春までに完了する予定であると述べています。
Van OordはRWEとの間でモノパイルとアレイケーブルについてEPCI(設計・調達・建造・設置)契約を締結しており、2024年後半にはケーブル敷設船「Calypso」およびケーブルトレンチャー Dig-itの配備が予定されている。
1,600トン吊りSEP起重機船「Aeolus」
「Aeolus」は、2014年にドイツのハンブルグにあるJ.J Sietasで建造され、建造当時は900トン吊りのクレーンを搭載していました。2017年から2018年にかけてオランダのロッテルダムにあるDamenのShiprepair yardでクレーンの載せ替えと船体の甲板を1m高くする1回目の大規模なアップグレードをおこない、最大吊り上げ能力を1,600トンに増強。
さらに2023年には吊り上げ能力1,600トンを維持したまま、クレーンブームを133mに延長する2回目のアップグレードを実施。
船名 | Aeolus |
総トン数 | 19,848トン |
クレーン能力 | 1,600トン |
長さ | 139.4m |
幅 | 44.46m |
深さ | 10.12m |
レグ長さ | 81m |
建造年 | 2014年 |
出典:Van Oord
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