Hollandse Kust Noordモノパイル設置完了

Hollandse Kust Noordモノパイル設置完了着床式

 オランダの海岸から18.5km沖合に建設中の洋上風力発電所「Hollandse Kust Noord offshore wind farm」で70基すべてのモノパイル設置が完了。作業は2022年10月17日に開始され、4カ月に満たない短期間で完了している。

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Hollandse Kust Noordモノパイル設置完了

 2023年2月9日、事業者の 「CrossWind」(Shell と Eneco のコンソーシアム)から設置を請け負っているVan Oordは、オランダのエグモント・アーン・ゼー(Egmond aan Zee)から18.5km沖合に建設中の洋上風力発電所「Hollandse Kust Noord offshore wind farm」で70基すべてのモノパイル設置が完了したと発表。

「Hollandse Kust Noord Wind Farm」の概要
  • 設置位置:オランダ エグモント・アーン・ゼーから18.5kmの北海、水深15~28m
  • 発電容量:Siemens Gamesa SG 11.0-200 DD、11MW×69基=759MW
  • 風車基礎:着床式、モノパイル(TPレス)
  • 風車形状:ローター直径 200m、ブレード長さ 97m、ハブ高さ 125.5m
  • 完成予定:2023年末

 モノパイル設置作業は2022年10月17日に開始され、4カ月弱という短い施工期間で70基のモノパイル設置を完了。モノパイル打設は、DEME所有の1,500トン吊りSEP起重機船「Innovation」で行い、2次鋼の設置は Van Oord が所有する600トン吊りSEP起重機船「MPI Resolution」で行ったようです。

 使用されているモノパイルはTPレス設計になっているため、モノパイル打設後に風車タービンのタワーと接続するTP(トランジションピース)の設置が不要で、より迅速な設置とコスト削減が可能になると言われています。これも4カ月弱で70基の施工を可能にした要因の1つと考えられる。

 TPレスモノパイル製造を行ったのはオランダのSif Group。日本の秋田洋上風力で使用したモノパイルとトランジションピース製造を行ったことでも知られている。製造した70本のモノパイルの総重量は64,356トン、1本当たりの平均重量は919トン。全長74.5m、最大直径8.2m。

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11MWの風力タービン設置を行うSEP起重機船

133mブームにアップグレード中のSEP起重機船「Aeolus」完了後のイメージ
出典:Van Oord

 設置が完了したモノパイルに搭載される風力タービンは、Siemens Gamesa の SG 11.0-200 DD。単機出力11MW、ローター直径200m、ブレード長さ97m、ハブ高さ125.5m。

 Van Oordは風力タービンの輸送・設置についても契約しており、自社ウェブサイトに掲載している情報によると、施工する可能性があるものとして保有するSEP起重機船3隻すべてが記載されています。その3隻は、600トン吊り「MPI Resolution」、1,000トン吊り「MPI Adventure」、1,600トン吊り「Aeolus」。

 中でも1,600トン吊りSEP起重機船「Aeolus」は、現在オランダのロッテルダムで133mブームにアップグレードを行っており、2023年初頭に完了する予定なのでほぼ間違いなく設置作業を行うと思われる。ただ、2023年末には運転開始の予定なので、「Aeolus」以外にも投入して複数による施工も考えられる。

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