不動テトラが400トン吊り起重機船の建造開始

不動テトラが400トン吊り起重機船の建造開始 国内ニュース
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不動テトラが400トン吊り起重機船の建造開始

2024年8月5日、不動テトラは兵庫県相生市にある富士海事工業で新造する浚渫船兼起重機船「FT400」の起工式をおこないました。新造船は2025年春の就航を予定

国土交通省で検討された「港湾・空港工事の持続可能性を確保するための作業船のあり方」において示された「災害対応」と「カーボンニュートラルの実現」の視点から不動テトラの自社船である300トン吊り起重機船「2001 テトラ号」に代わる浚渫兼起重機船として建造を実施するという。

DPSやAI航行支援システムなど新機能搭載

浚渫船兼起重機船「FT400」は、省人化・生産性向上としてDPS(Dynamic Positioning System)、ICT施工支援・AI航行支援システムを有し、ハイブリッド蓄電システム・陸電供給システム・電動スラスター搭載により、環境性能を向上。さらに、女性専用室や災害時避難所としての機能を発する船倉設備を整備しウェルビーイングやユニバーサルデザインにも考慮した設計となっているという。

日本国内で押船方式の非自航式起重機船は一般的で、スパッドとスラスターもごく普通ですが、DPS搭載船は非常に珍しい。

浚渫船兼起重機船「FT400」に搭載される新機能
  • DPS(Dynamic Positioning System):アンカーレスでの作業や自動船位保持・移動が可能
  • AI航行支援システム:海上衝突防止および監視業務低減により安全性の向上と省人化
  • 無線ウィンチ:省人化・安全性の向上
  • ハイブリッド蓄電システム・陸上電力供給システム:発電機の少量化、夜間および作業休止時の発電機稼働時間を削減、CO2発生量削減
  • 電動スラスター:蓄電システムと併せて余剰電力を有効活用し、CO2発生をゼロに
浚渫船兼起重機船「FT400」に搭載される新設備
  • 女性専用室:女性職員や女性船員の乗船に配慮
  • 避難所設備:船倉の一部(約100m2)を災害時の避難所に即時変更可能

浚渫船兼起重機船「FT400」の概要

不動テトラが400トン吊り起重機船の建造開始
浚渫船兼起重機船「FT400」の完成イメージ
出典:Fudo Tetra Corporation

浚渫船兼起重機船「FT400」自体は非自航式で船尾側に総トン数19トンの押船をセットして航行する押船式。

船名FT400
クレーン能力400トン
長さ68.5m
25m
深さ4.5m
スパッド□1,300mm×28.5m、2本
DPSCLASS 1
蓄電システム蓄電容量 450kWh
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