商船三井と大統海運の合弁会社が台湾洋上風力向けSOV建造
2024年6月28日、商船三井と大統海運(Ta Tong Marine)の合弁会社である大三商航運股份有限公司(TSSM,Ta San Shang Marine Co. Ltd.)はオランダのDamen Groupと新造SOV(Service Operation Vessel)の建造に関する造船契約を締結したと発表。
合弁会社TSSMとして、2022年竣工の「TSS PIONEER」、現在建造中で2025年末竣工予定の「TSS CRUISER」という2隻に続き、今回建造契約を締結したSOVは3隻目となる。
3隻目のSOVは2026年末の竣工を予定。
商船三井と合弁会社を組む大統海運は、台湾の台北市に本社を置く台湾の有力船主で、商船三井の台湾における長年のビジネスパートナーだという。建造契約を締結したSOVは竣工後、これまでのSOV2隻と同様に台湾の洋上風力発電所への投入が計画されている。プレスリリースの中で商船三井は、1隻目のSOV「TSS PIONEER」操業を通じて培った経験を活かし、洋上風力発電所へ人員や物資の輸送とともに洋上での作業員の快適な宿泊設備を提供することで台湾の洋上風力事業の発展に寄与すると述べています。
船名 | 竣工年 |
---|---|
TSS PIONEER | 2022年 |
TSS CRUISER (命名予定) | 2025年末 (予定) |
未定 | 2026年末 (予定) |
メタノール燃料への転換を想定した「メタノールレディ」設計
新造する3隻目のSOVは2隻目の「TSS CRUISER」と同型船でメタノール燃料への転換を想定した「メタノールレディ」設計になっているという。船体設計は商船三井のプレスリリースには記載されていませんが、フィンカンティエリ傘下のVARDによるもの。建造場所はこれまでと同じベトナムの造船所ということとなので、ベトナム南部のブンタウにあるVard Vung Tauだと思われる。
新造SOVには120人が快適に寝泊まりできる大容量の宿泊設備の他に、DPS(自動船位保持装置)をはじめ、風力タービンへの昇降に欠かせない動作補償機能付きのギャングウェイ、資機材の積み降ろしに使用する3D動作補償機能付きのナックルブームクレーンを搭載している。
船名 | ①TSS PIONEER | ②TSS CRUISER ③未定 |
総トン数 | 5,872トン | 不明 |
長さ | 85.4m | 87.7m |
幅 | 19.5m | 19.7m |
最大乗船人員 | 87人 | 120人 |
船籍 | 台湾 | 台湾 |
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