明けましておめでとうございます。
2024年もを宜しくお願いします。
年明け1発目の記事は重量1万トン以上という巨大な船殻ブロックをSPMTで運搬。そして、とんでもない大きさのFPSOを組み立てるという興味深い作業を紹介。
ブロック6つで63,781トン、FPSOの船殻をSPMTで運搬
6 blocks, 63,781 tons – what an impressive move of ship puzzles!
(6 つのブロック、63,781 トン – なんと印象的な船パズルの動きでしょう。)
https://www.cometto.com/stories/the-ship-puzzle/
全長340m、幅64m、深さ31.5mという巨大なFPSOを建造するため、6つに分割して製造した船殻ブロックをSPMT(Self Propelled Modular Transporter)と呼ばれる自走式多軸台車に搭載して運搬。フローティングドック上で船殻ブロック同士を溶接して連結し、1つの船体を組み立てていくという作業。
FPSOとは、Floating Production, Storage and Offloading system(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の略。海洋油田・ガス田のある洋上で石油・ガスを生産するための浮体式設備。生産した原油を船体内の貯油タンクに貯蔵し、輸送タンカーへ積出する。
最も重たい船尾ブロックの重量は13,113トン
出典:Cometto
6つの船殻ブロックすべて10,000トン級となっており、どれも巨大なブロックなんですが中でも一番重たいのは船尾側のブロック。その重量は13,113トン。
製作ヤードからフローティングドックへの運搬には、それぞれのブロック重量および形状に合わせたCometto製のSPMTが配置され、288から360軸のアクセルラインが使用されたそうです。
船殻ブロック | 重量 |
1(船首側) | 11,054トン |
2 | 8,327トン |
3 | 10,354トン |
4 | 10,642トン |
5 | 10,291トン |
6(船尾側) | 13,113トン |
合計 | 63,781トン |
船体部分の建造後、シンガポールで上部モジュールを設置
出典:BW Offshore
船体部分の建造がおこなわれていたのは、韓国南部の慶尚南道にあるSK ecoplantグループのSamKang S&C Shipyard。そこからシンガポールのSeatriumへ運ばれた後、上部モジュールや居住区、係留設備のタレットモジュールなどの搭載作業がおこなわれ、試運転を経て完成という流れ。
完成したFPSO「BW Opal」は、オーストラリア北部のダーウィンから北へ約300km沖合で開発が進められているバロッサガス田(Barossa Gas Project)で使用され、2025年前半には生産が開始される予定だという。
よく読まれている記事