日本郵船の国産CTV「Alfonsino Arrow」命名進水式

2025年12月12日、岩手県釜石市の小鯖船舶工業で日本郵船(NYK Line)向けに建造している作業員輸送船(CTV,Crew Transfer Vessel)「Alfonsino Arrow」の命名進水式がおこなわれました。
式典には岩手県知事や釜石市長、国土交通省 海事局 海洋・環境政策課 技術企画室長、JERA Nex bp Japan合同会社CEOをはじめとする多くの関係者が出席。
日本郵船の曽我貴也 社長のコメントがプレスリリースに掲載されており、日本郵船グループのNorthern Offshore Servicesが欧州で独自設計した図面を基に、国内仕様へ変更してアルミ鋼材や主要機器も国内メーカーから調達することで、まさに「国産CTV」を実現できたと述べています。
「Alfonsino Arrow」は日本郵船が保有するCTVとしては「Energizer」、「RERA AS」に次いで3隻目ですが、日本での建造は初めてとなる。
今回おこなわれたのは命名進水式なので船が完成した訳ではない。これまでに発表されている情報では、2025年後半から26年にかけて竣工する予定。
秋田沖の洋上風力プロジェクトで長期傭船
2025年9月、日本郵船は洋上風力向けの国産CTVを男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社へ長期定期傭船する契約締結を発表しており、CTV「Alfonsino Arrow」が動員される予定。CTVの管理は、日本郵船と秋田曳船で設立したジャパンオフショアサポート(本社:秋田県秋田市)がおこなう。
男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社は、再エネ海域利⽤法に基づく国内最初の洋上風力発電事業として秋⽥県男⿅市、潟上市及び秋⽥市沖にVestas製の15MW風力タービン「V236-15MW」21基、総出力315MWのプロジェクトを進めており、構成企業はJERA Nex bp Japan、電源開発、東北電力、伊藤忠商事の4社。

| 工事内容 | 開始時期 |
|---|---|
| 基礎設置 | 2027年4月 |
| 海底ケーブル敷設 | 2027年5月 |
| 風力タービン設置 | 2027年7月 |
- 設置位置:秋田県男鹿市、潟上市及び秋田市沖
- 発電容量:315MW
- 風力タービン:Vestas V236-15MW、21基
- 風車基礎:着床式
- 運転開始予定:2028年6月30日
CTV(作業員輸送船)「Alfonsino Arrow」

出典:NYK Line
| 船名 | Alfonsino Arrow |
| 総トン数 | 約145トン |
| 長さ | 約28m |
| 幅 | 約9m |






















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