「Svanen」によるBALTIC EAGLEのモノパイル設置開始
Van Oord installs first monopile at Baltic Eagle offshore wind farm
(Van Oord が Baltic Eagle オフショア風力発電所に最初のモノパイルを設置)
https://www.vanoord.com/en/updates/van-oord-installs-first-monopile-baltic-eagle-offshore-wind-farm/
2023年4月25日、Van Oordは所有する特殊杭打ち船「Svanen」による「BALTIC EAGLE OFFSHORE WIND FARM」でのモノパイル設置を開始し、1本目の設置作業が完了したと発表。
設置するモノパイルは、ドイツのロストックにあるEEW SPCで2022年1月から製造を開始、50本が製造完了し、最大サイズのモノパイルは直径9m、長さ90m、重量1,421トン。
モノパイルを浮かべた状態で80マイルをフロート輸送
モノパイル設置は、特殊杭打ち船「Svanen」による施工のため打設するモノパイルをフロート輸送と呼ばれる上下の開口に蓋をして浮かべた状態で運搬する必要がある。
モノパイルを製造したドイツのロストックにある EEW SPC から「BALTIC EAGLE OFFSHORE WIND FARM」の設置海域までは約80マイル(約148km)。結構な距離をフロート輸送により海上運搬しています。
特殊な作業船なのでフロート輸送というモノパイル運搬方法だけではなく、施工手順のいろんな場面で通常の旋回式クレーンとは異なり、クセが強そうなのが想像できる。
中でも気になるモノパイルをフロート輸送するために取り付けている上下の蓋を取り外すタイミングですが、過去の「Svanen」による施工動画を見るとモノパイルを建て起こす前に、搭載されている旋回式の補助クレーンで底部の蓋だけ玉掛けしてました。そして、建て起こしに合わせて旋回式クレーンを追従。モノパイルが鉛直になった所で水中にある底部の蓋がモノパイルから取り外され、旋回式クレーンで吊り上げるというもの。どのような仕組みで蓋が外れているのか、非常に気になりますが詳細不明。
過去の施工動画 YouTube | Top duo aeolus and Svanen successfully completed Walney Extension offshore wind farm
出典:Van Oord
現在施工中の「BALTIC EAGLE OFFSHORE WIND FARM」で「Svanen」がモノパイル打設に使用している油圧ハンマーは、「IQIP」のIQシリーズ「IQ4」。
出力100%で打撃エネルギーは4,000kJ。最大120%の打撃エネルギーは4,800kJ。
「BALTIC EAGLE」の概要
モノパイル設置後の風力タービン設置は2024年からFred. Olsen WindcarrierのSEP起重機船「Blue Tern」で行う予定。
種別 | 企業名 | 施工時期 | 備考 (予定船舶など) |
タービン製造 | MHI Vestas | — | V174-9.5 MW |
モノパイル打設 | Van Oord | 2023年4月~ | Svanen |
タービン設置 | Fred. Olsen Windcarrier | 2024年~ | Blue Tern |
洋上変電所設置 | Heerema | 2023年2月 | Thialf |
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