重量17,000トン「惠州26-6油田」トップサイド輸送開始

重量17,000トン「惠州26-6油田」トップサイド輸送開始 石油プラットフォーム
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重量17,000トン「惠州26-6油田」トップサイド輸送開始

中国海洋石油(CNOOC)傘下のCOOEC(Offshore Oil Engineering Co., Ltd.)が建造した「惠州26-6油田」向けとなるトップサイドの積み込みが完了し、建造場所の広東省珠海市金湾区にあるヤードを出港しました。

トップサイドは長さ76.8m、幅49m、高さ42m、重量は約17,000トン。香港の南東162kmにある惠州油田へ輸送され、設置されるという。惠州油田の埋蔵量は石油換算で推定5,000万m3

巨大なトップサイドを設置海域まで輸送する台船は、全長192.73mの「海洋石油228」。重量17,000トンのトップサイド設置作業を遂行できる作業船は世界で2隻のみ。20,000トン吊りのクレーン船「Sleipnir」と容量48,000トンのトップサイドリフトシステム(TLS)を備えた「Pioneering Spirit」。2隻の現在地は、ノルウェーとオランダで中国から遠く離れているのため「惠州26-6油田」のトップサイド設置は「海洋石油228」がそのままフロートオーバーという方法で設置するようです。

トップサイドを支えるジャケットは重量14,000トン

トップサイドを支える基礎のジャケットは、約1カ月前の4月10日に輸送台船への積み込みがおこなわれ、すでに現地海域へ輸送されています。ジャケットは、トップサイド建造場所である珠海市金湾区のヤードから北東へ約90kmにある広東省深圳市赤湾港の建造ヤードでおこなわれ、使用した輸送台船は全長234.7mの「海洋石油229」。

ジャケットは高さ131m、重量14,000トン、底部面積5,600m2。スライド進水という方法でジャケット進水後、クレーン船を使用して建て起こし・設置。ジャケット重量的には「海洋石油228」でも施工可能ですが、工程的に近接してトップサイドのフロートオーバー設置が予定されており、台船幅の狭い「海洋石油228」をフロートオーバーの施工で使用することが優先された結果、ジャケット輸送では「海洋石油229」を選択したと考えられる。

船名海洋石油221海洋石油228海洋石油229
長さ153.55m192.73m234.7m
36m52.5m65m
深さ9m12.75m14.25m
最大積載重量不明57,000トン89,000トン
スライド進水不明18,000トン38,500トン
中国海洋石油の所有台船
出典:海洋石油工程股份有限公司

AIS情報による位置情報

輸送台船「海洋石油228」のAIS情報
出典:MarineTraffic

輸送台船「海洋石油228」はAISで位置情報が確認できるため見てみると、広東省珠海市金湾区のヤード近くにいました。

航跡を確認すると、輸送台船「海洋石油228」がトップサイドを積んで製造ヤードを出港したのは、5月8日9時頃。その後、5月10日から13日にかけて「惠州26-6油田」付近に滞在していたようですが、設置作業を実施したのかどうかは不明。今後、作業の様子が報道されれば記事で紹介します。

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