中国の青島で建造された重量34,000トンの円筒型FPSOが、ヨーロッパに向かって中国の港を出港。運搬を行うのは半潜水式重量物運搬船「WHITE MARLIN」。航海にかかる日数は約2ヵ月。
重量34,000トンの円筒型FPSOが半潜水式運搬船で中国を出港
中国の山東省青島で建造された巨大な円筒型の「Penguins FPSO」が、半潜水式重量物運搬船「WHITE MARLIN」に載せられて中国を出港。大きさは直径87.5m、高さ118m、重量34,000トン。
FPSOとは、Floating Production, Storage and Offloading system(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の略。海洋油田・ガス田のある洋上で石油・ガスを生産するための浮体式設備。生産した原油を船体内の貯油タンクに貯蔵し、輸送タンカーへ積出する。
Penguins oil and gas fieldの再開発
中国で建造された円筒型FPSOとしては最大と言われる「Penguins FPSO」が向かうのは、イギリスのシェトランド諸島北東に位置する北海の「Penguins oil and gas field」。

出典:Allseas
「Penguins field」は、1974年に発見され、2002年に開発が行われて以降、近くの「Brent Field」にあるプラットフォームから汲み上げが行われていましたが、2017年に「Brent Field」の廃止が決定されたことを受けて2018年に新たにFPSOを使用して「Penguins field」を再開発するという決定が下されていました。
再開発プロセスの一環として、新たに8つの井戸が掘削される予定。生産された石油はタンカーを介して製油所に輸送され、ガスはパイプラインを介してスコットランド北東部のガスターミナルに輸送される。平均ピーク生産量は約45,000 boe/日。
「Penguins FPSO」を半潜水式重量物運搬船に搭載する動画
半潜水式重量物運搬船「WHITE MARLIN」に「Penguins FPSO」が搭載される様子。中国から設置する北海の「Penguins oil and gas field」までは17,000海里以上の距離があるそうです。運搬にかかる見込み日数は55日、約2ヵ月。
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