5,000トン吊りクレーン船「鉄建起重5000」海上公試完了
2024年12月13日、上海振華重工業(ZPMC)が中国鉄建港航局向けに建造している5,000トン吊り自航式クレーン船「鉄建起重5000」(Tie Jian Qi Zhong 5000)の海上公試(Sea Trial)が完了。
「鉄建起重5000」(Tie Jian Qi Zhong 5000)の船体寸法は長さ203m、幅50m、深さ18m。クレーン能力は固定吊りで最大5,000トン、旋回で3,500トン、揚程は甲板上130m。最大速力9ノットの自航式で、DP2の自動船位保持装置(DPS)を搭載。メインデッキの貨物面積は約6,000m2、甲板強度15トン/m2。
- 2023年11月起工
- 2024年5月船体組立完了
- 6月
- 12月海上公試
船名 | 鉄建起重5000 |
クレーン能力 | 固定:5,000トン 旋回:3,500トン |
揚程 | 130m(甲板上) |
長さ | 203m |
幅 | 50m |
深さ | 18m |
甲板面積 | 6,000m2 |
甲板強度 | 15トン/m2 |
DPS | DP2 |
速力 | 9ノット |
五洋建設が建造する予定のクレーン船と比較
五洋建設がシンガポールのSeatriumで建造予定の5,000トン吊りクレーン船と「鉄建起重5000」は似ているように見えますが、クレーンの搭載位置が大きく異なっています。
「鉄建起重5000」は船尾側の船幅に対してセンターにクレーンを搭載しているのに対して、五洋建設のクレーン船は船幅の中央ではなく船縁にクレーンを搭載しています。これにより、長尺のモノパイルを輸送する時に船尾側へオーバーハングしても安定した状態で甲板上に積込・輸送することが可能。
両船の最大吊り上げ能力は5,000トンとなっており同一ですが、「鉄建起重5000」は船尾固定吊りで最大5,000トン、旋回時の最大吊り上げ能力は3,500トンとなっています。五洋建設のクレーン船については詳細情報が明らかになっていないので想像ですが、作業半径は限定されるものの5,000トンを吊り上げた状態で旋回できる仕様になってる可能性が高い。
よく読まれている記事