重量1万トン超「East Anglia THREE」洋上変電所設置

出典:Scottish Power
2025年10月24日、ScottishPower Renewablesはイギリス沖の北海で建設を進める「East Anglia Three offshore wind farm」で重量10,700トンという洋上変電所トップサイド設置を発表しました。
洋上変電所トップサイドは7階建ての構造で、長さ約70メートル、幅34メートル、高さ48メートル、重量10,700トン。HVDC(High Voltage Direct Current:高圧直流送電)という送電を高電圧の「直流」でおこなうシステムを採用しており、特長として送電ロスが少なく、長距離での大容量送電に適している。ルーマニアのDamen Shipyards Mangaliaで建造され、最終組立はノルウェーのStordでおこなわれました。
「East Anglia Three offshore wind farm」は、イングランド東部のサフォーク(Suffolk)にあるグレート・ヤーマス(Great Yarmouth)から東へ69kmの北海に建設が進められており、Siemens Gamesaの14MW超の風力タービン95基で構成され、総発電容量は1.4GW。2026年末に稼働開始予定。
巨大な洋上変電所トップサイドは、Heerema Marine Contractorsが所有する世界最大の20,000トン吊りクレーン船「Sleipnir」で設置。
世界最大の20,000トン吊りクレーン船「Sleipnir」

「Sleipnir」は、オランダのHeerema Marine Contractorsが所有する世界最大の吊り上げ能力を持つクレーン船。10,000トン吊りのクレーン2基を搭載し、タンデムリフトにより最大20,000トンの吊り上げ能力を発揮する。
「Sleipnir」という船名の由来は、北欧神話に登場する神獣の一つで主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬の名前。巨大な船体を支え、バラストタンクなどが含まれる高さ23.75mの8本の柱。この部分の外観と主神オーディンが騎乗する8本脚の軍馬が似ているというのが「Sleipnir」という船名の由来。
| 船名 | Sleipnir |
|---|---|
| 吊上げ能力 | 10,000トン吊×2基 タンデム 20,000トン吊 |
| 長さ | 220m |
| 幅 | 102m |
| 喫水 | 12m~32m |
| 建造年 | 2019年 |
| 所有会社 | Heerema Marine Contractors |
East Anglia Three offshore wind farm

| 名称 | East Anglia Three offshore wind farm |
| 設置位置 | イギリス グレート・ヤーマスから東へ69km |
| 水深 | 40m |
| 発電容量 | 1,400MW |
| 基礎構造 | 着床式 |
| タービンメーカー | Siemens Gamesa |
| 風力タービン | 14MW以上 |
| 設置基数 | 95基 |
| 運転開始 | 2026年 |
| 事業者 | ScottishPower Renewables |
| その他 | 洋上変電所1基 |





















よく読まれている記事