SeaTwirlと東京大学が垂直軸風車を日本に適応させる研究を開始

SeaTwirlと東京大学が垂直軸風車を日本に適応させる研究を開始浮体式

 浮体式垂直軸型風車の開発を行うスウェーデンのSeaTwirlと東京大学の平林紳一郎准教授らの研究グループは、SeaTwirlの技術を日本の海域に適応させる研究を協力して開始。SeaTwirlは、2015年7月に30kwの浮体式垂直軸型風車プロトタイプS1をスウェーデンのリューセヒール(Lysekil)に設置している。

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SeaTwirlの浮体式垂直軸型風車

 2022年9月27日、SeaTwirlと東京大学の平林紳一郎准教授らの研究グループが、SeaTwirlの技術を日本の海域に適応させようとする協力を開始したことを発表。

SeaTwirlの掲載記事

SeaTwirl in cooperation with the University of Tokyo

(SeaTwirl 東京大学と協力)

SeaTwirl in cooperation with the University of Tokyo – SeaTwirl

 掲載記事によると、日本において将来の再生可能エネルギーニーズを満たすために浮体式の洋上風力に注目。SeaTwirlが開発する浮体式垂直軸型風車を日本に適応させるには、5月から10月にかけて襲来する台風、風速55m/sに及ぶ強風に耐えることが出来なければならない。

“Japan is very interesting and potentially large market for SeaTwirl. We take great pride in being able to cooperate with a prestigious institution like the University of Tokyo on adapting our technology to suit the special requirements of that market. Research is the first step towards commercialisation”

–Peter Laurits, CEO of SeaTwirl

「日本は非常に興味深く、SeaTwirlにとって大きな市場になる可能性があります。私たちは、東京大学のような権威ある機関と協力して、その市場の特別な要件に合わせて当社の技術を適応させることができることに大きな誇りを持っています。研究は商業化への第一歩です」

SeaTwirl in cooperation with the University of Tokyo – SeaTwirl

“Floating offshore wind power generation could become a mainstream renewable energy source in Japan in the near future. We expect vertical-axis wind turbine as a possible solution for wind turbine on floating structures”

–Shinichiro Hirabayashi, the University of Tokyo

「浮体式洋上風力発電は、近い将来、日本の再生可能エネルギーの主流になるかもしれません。浮体構造物の風車のソリューションとして、垂直軸風車が期待されています」

SeaTwirl in cooperation with the University of Tokyo – SeaTwirl

プロトタイプS1

スウェーデンのリューセヒール(Lysekil)沖に設置されているS1
出典:SeaTwirl

 2015年7月にスウェーデンのリューセヒール(Lysekil)沖に浮体式垂直軸型風車のプロトタイプとなるS1を設置。発電容量は30kwと小型でタービンの直径は10m。全体の高さは31mで水面から出ている高さは13m。設置海域の水深は35m。

風速35m/sという強風をうけるS1
出典:SeaTwirl

 設置後の2015年12月4日には、荒天により風速35m/sという強風にさらされましたが、設備に影響が出ることは無く耐えています。

SeaTwirlの紹介動画

浮体式垂直軸型風車の利点

 一般的な浮体式洋上風車は水平軸型風車で、ブレードを回転させるため回転軸は100m近い高所にあり重心が高くなる。そして、重心が高い風車を直立に保つため大型の浮体が必要となり、コスト面での負担も増大。

 一方、浮体式垂直軸型風車は重心が低いため、浮体を小型化できる上、保守作業も容易になることから、コストが大幅に削減できる。

浮体式垂直軸型風車の利点
  • 低重心による安定構造
  • 浮体構造の小型化
  • メンテナンスが必要な設備へのアクセスが容易

1MWのS2x試験設置

複数のS2xを高密度に配置したイメージ図
出典:SeaTwirl

 現在、2023年に設置予定の発電容量1MWのS2xを開発中。全体の高さは135m、水面上の高さは55m。S1に比べるとだいぶん大きくなってます。タービン直径は50m、ブレードの長さは約40m。風速50m/sの風に耐える設計でカットオフ風速は25m/s。

S2x
出典:SeaTwirl
項目S1S2x
発電容量30kw1MW
全体高さ31m135m
水面上高さ13m55m
タービン直径10m50m
ブレード長さ40m
S1とS2xの比較

風車ウェイクが少なく高密度の風車配置が可能

出典:SeaTwirl

 風力発電では、一般的にブレードの回転に伴い下流側に「風車ウエイク」と呼ばれる風速の欠損領域が形成される。

 SeaTwirlは、マンチェスター大学に洋上風力発電所における設置間隔構成について調査を依頼。25基の10MW風車を5列に並べた場合の調査を行った。

White paper: Possible to dramatically increase power density in wind farms with SeaTwirl’s vertical axis turbines

(白書:SeaTwirlの垂直軸タービンにより風力発電所の電力密度を劇的に向上させる可能性)

White paper: Possible to dramatically increase power density in wind farms with SeaTwirl’s vertical axis turbines – SeaTwirl

 記事によると結果は、全てのシナリオで水平軸風車に比べ垂直軸風車でウェイク干渉が低減され、高い電力密度に達するというもの。

 同じ発電量で設置海域の面積が少ないことはメリットがたくさんあり、営業的にも強力な付加価値になりそうですね。

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