DPSを搭載した養殖プラットフォーム「湛江湾1号」引き渡し

DPSを搭載した養殖プラットフォーム「湛江湾1号」引き渡し 漁業・養殖漁業
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DPSを搭載した養殖プラットフォーム「湛江湾1号」引き渡し

2025年11月19日、天海融合防務装備技術股份有限公司の子会社にあたる江蘇大津重工有限公司(Jiangsu Dajin Heavy Industry)が湛江湾実験室(Zhanjiang Bay Laboratory)向けに建造した養殖プラットフォーム「湛江湾1号」(ZhanJiang Bay 1)の引き渡しがおこなわれました。

養殖プラットフォーム「湛江湾1号」の船体寸法は全長154m、幅44m、深さ24.25m。船内には12の独立した養殖エリアを備えており、複数種の同時養殖も可能。養殖水域は8万m3で年間生産能力は2,000トン。

建造が開始されたのは、2024年4月。その後、2025年3月に船体の進水式がおこなわれていました。建造期間は約1年7カ月。

出典:天海融合防务装备技术股份有限公司

DPSと自律航行システムを搭載

出典:天海融合防务装备技术股份有限公司

養殖プラットフォーム「湛江湾1号」は、船首にトンネルスラスター2基、船尾にアジマススラスター2基を装備しており、自航式でDP-1のDPS(Dynamic Positioning System:自動船位保持装置)を搭載。さらに、自律航行システムを備えているという。

DPS搭載により、アンカーを使用して係留する従来のプラットフォームでは困難だった水深の深い海域でも長時間運用が可能となり、養殖可能海域の拡大を実現。自航式という特長から洋上を巡航して養殖することも可能で、従来のプラットフォームのように長期間一定の場所で養殖するために係留することもできる。

船上には太陽光発電パネルと垂直軸風力タービンが設置されており、発電したクリーンエネルギーは船内電力として最大限活用。

船級登録されている船名は「粤坡渔养90001」

理由は分かりませんが、「湛江湾1号」というのは公式の船名ではないようです。

養殖プラットフォーム「湛江湾1号」(ZhanJiang Bay 1)は中国船級社(China Classification Society)で船級登録されており、登録されている船名は「粤坡渔养90001」(YUE PO YU YANG 90001)。

何なんでしょうね?10万トン級スマート漁業養殖船「国信1号」の時も「鲁即渔养60616」(LU JI YU YANG 60616)という船名で登録されていました。不思議。

養殖プラットフォーム「粤坡渔养90001」の概要

出典:X | Charming Zhanjiang(@ZhanjiangCN
中国船級社に登録されている養殖プラットフォーム「粤坡渔养90001」のRegister of Ship
  • Owner(船主):Southern Marine Science and Engineering Guangdong Laboratory(Zhanjiang)
  • Manager(管理会社):Zhanjiang Longwang Bay Sea Farming Technology Co., Ltd.
  • Shipbuilder(建造):Jiangsu Dajin Heavy Industry Co., Ltd.

登録情報で船主に記載されているSouthern Marine Science and Engineering Guangdong Laboratory(Zhanjiang)(南方海洋科学与工程广东省实验室(湛江))は、湛江湾実験室(Zhanjiang Bay Laboratory)の正式名称。

船名粤坡渔养90001
(YUE PO YU YANG 90001)
総トン数11,017トン
載貨重量トン数8,880トン
長さ154m
44m
深さ24.25m
DPSDP-1
速力4ノット
建造年2025年9月
船籍中国
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