重量1万5千トン フロートオーバーによる石油プラットフォーム設置
2023年5月13日、中国の広東省深圳市から南西200kmの海上に「恩平20-4」と呼ばれる石油掘削生産プラットフォームのトップサイド設置が行われました。半潜水式重量物運搬船「海洋石油278」に搭載されたトップサイドの重量は15,000トン、形状は長さ95m、幅40m、高さ20m。運搬には台船では無く半潜水式重量物運搬船を使用し、DP制御下で設置を行ったようです。
フロートオーバーというクレーンで吊り上げることなく輸送船のみで設置する方法は、これまでにも数多く実施されており中国でも行われている。ただ、今回は設置時に輸送船を係留することなくDP制御下で作業を行い、中国国内でDP船のフロートオーバーによる設置重量15,000トンは過去の記録を更新し最大だという。
昨年8月に設置した同じ恩平油田群のセンタープラットフォームのトップサイドは、重量18,880トンだったので今回のトップサイドよりも重たいですが、運搬台船は「海洋石油229」という長さ234.7m、幅65mの平台船だったのでDP非搭載。
半潜水式重量物運搬船「海洋石油278」
海洋石油278(HAI YANG SHI YOU 278)は、中国海洋石油集団有限公司(CNOOC,China National Offshore Oil Corporation)が管理する子会社の海洋石油工程股份有限公司が2012年に建造した半潜水式重量物運搬船。自航式でDP2の自動船位保持装置を搭載している。
船名 | 海洋石油278 (HAI YANG SHI YOU 278) |
総トン数 | 40,307トン |
載貨重量トン数 | 52,789トン |
長さ | 221.6m |
幅 | 42m |
深さ | 13.3m |
最大潜水深度 | 26.8m |
DPS | DP2 |
建造年 | 2012年3月 |
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